【東京五輪】 「試合夕方以降に」、ジョコヴィッチ選手らが「厳しい暑さ」に苦言

Novak Djokovic

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画像説明, ジョコヴィッチ選手は東京五輪で優勝すれば、同じ年のうちに4大大会すべてと五輪を制覇する「ゴールデンスラム」を男子で初めて達成することとなる

東京オリンピックで猛暑が懸念される中、24日のテニス男子シングル初戦を突破した世界王者ノヴァク・ジョコヴィッチ選手(34、セルビア)と世界2位のダニール・メドヴェージェフ選手(25、ロシア)は、試合後、これまで経験してきた中で「最も厳しい」暑さだとして、試合時間の変更を主催者に求めた。

ジョコヴィッチ選手はこの日、午後の遅い時間帯に試合をずらすべきだと述べた。

「なぜ午後3時に試合を始めないのか理解できない」

「(3時から開始しても)7時間は試合ができる。全コートに照明が設置されているのだから」

初戦でボリビアのヒューゴ・デリアン選手を 6-2、6-2で下したジョコヴィッチ選手は、このような状況下で選手たちは「常に脱水状態にある」と述べた。

「あまりの暑さと湿気、そして空気がこもっているせいで、両肩に重りが乗っているような感覚だ」

「自分の身体ではないような感覚だ。両足が重く感じる。厳しい状況を経験するのは初めてではないが、ロッカールームで選手数人と話しをしたときに、全員が今まで経験した中で一番厳しいと言っていた」

「ITF(「国際テニス連盟)が試合時間をずらそうとしない理由が全、くわからない」

ITFは声明で、「プレイヤーの健康が最重要事項だ」とした。

また、「午前11時に開始するか、あるいはもっと遅い時間に開始するかについては、十分な検討が行われた。データや、9日間の競技だということを踏まえたほか、COVID-19に関する地元自治体の規制、予測不能な天候などに対応するため、午前11時の開始に決めた」と説明した。

「過酷な状況は常にスケジュールを圧迫するし、最適なスケジュール編成は難しくなる。猛暑と同じくらい、降雨も問題となる。現在、異常気象時の方針が適用されている。東京2020大会では、プレー変更を決める基準となる『熱ストレス指数』をモニターする手順が用意してある。大会運営担当者は本日、この手順を開始した」

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めまいを起こす選手も

メドヴェージェフ選手もまた、試合を午後6時から開始するよう提案した。また、コートを交代するチェンジオーバーに、通常の90秒ではなく60秒しか与えられないのは「ふざけた話だ」と述べた。

同選手はこの日、初戦でカザフスタンのアレクサンダー・ブブリク選手に6-4、7-6 (10-8)で勝利した。会場の有明テニスの森公園の気温は32度に達した。

試合のコンディションはこれまでに経験した中でも「最悪なレベル」だったと、メドヴェージェフ選手は述べた。

同じくロシア代表の女子シングル、アナスタシア・パブリウチェンコワ選手(30)は初戦で、炎天下でめまいを起こし、メディカル・タイムアウトを取らざるを得なくなった。

パブリウチェンコワ選手は氷のうで体を冷やし、サラ・エラニ選手(34、イタリア)に6-0、6-1で勝利。試合後、「気分はましになったが、今は頭痛がひどいので試合後にクールダウンして少しリラックスするよう努めた」と語った。

天候問題

23日の開幕から24時間もしないうちに、天候は東京五輪の大きな話題の一つとなっている。

大会1日目のアーチェリー女子の予選では、スヴェトラーナ・ゴムボエワ選手(23、ロシア)が一時気を失った。同選手は間もなく意識を取り戻し、担架で退場した。

また、26日に予定されていたボート競技は台風接近で悪天候や予想されるため、25日に前倒しとなった。

しかし、誰もが天候のマイナス面を懸念しているわけではない。25日のサーフィン競技ではビッグウェーブが期待される。

1964年の東京五輪は、高温を避けるために開催時期が秋に延期された。

今大会では、マラソンや競歩の開催地が東京より気温が低い北海道の札幌に変更されたほか、馬術競技の馬に冷却ミストを用意し、審判に冷却ベストを着用させるなどのリスク対策が講じられている。

専門家たちは今週初め、東京の高温多湿が競技関係者に重大な脅威をおよぼす恐れがあると指摘した。

環境省は国内の一部地域に熱中症警戒アラートを発表し、屋外での運動を控えるよう呼びかけている。