マクロン仏大統領、顔面を平手打ちされる 国内訪問先で
フランスのエマニュエル・マクロン大統領が8日、訪問先の同国南東部で、群衆の1人に顔面を平手打ちされた。
マクロン氏はこの日、ヴァランス市に近いタンレルミタージュ村を訪れていた。
ソーシャルメディアで拡散された動画には、マクロン氏が柵の反対側にいる群衆に近づいた後、最前列の緑色のシャツを着た男性に顔を平手打ちされた様子が映っている。
報道によると、男性は「マクロン主義を打倒せよ」と叫びながらマクロン氏の顔をたたいたという。かつてのフランス王軍が戦闘で使ったかけ声で、カール大帝の旗を意味する「モンジョワ、サン=ドニ」という言葉も口にしていたとされる。
警備担当者らが素早く介入し、マクロン氏を群衆の前から引き離した。
ソーシャルメディアの動画からは、マクロン氏がその後再び短時間、柵の近くに戻り、群衆と交流した模様がわかる。
2人を逮捕
地元メディアは、この騒動で男性2人が逮捕されたと伝えている。平手打ちをした男性の身元や動機は明らかにされていない。AFP通信が報じた地元自治体の声明によると、憲兵隊が2人を取り調べている。
マクロン氏はその後、「単発的な出来事だ」と説明。仏紙ドーファンに、「極度に暴力的な人々が公の議論を乗っ取ることは認められない。そうした人たちにその資格はない」と述べた。
また、「私は(群衆との交流を)続けたし、これからも続ける」、「何も私を止められない」と話した。
誰が大統領を守るのか
フランスの大統領は「共和国大統領の安全保障グループ」(GSPR)が警護している。
GSPRは1983年に創設され、男女77人で構成されていると言われている。

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地元テレビBFMによると、大統領の訪問先はGSPRの担当者が事前に状況を確認する。大統領が移動する際には、武装した担当者らがそばで警護する。
8日に南東部を訪問した際には、GSPRのスタッフ10人が同行していたという。
政治家らの反応
この騒動を受け、ジャン・カステックス首相は、民主主義に論争と反対はつきものだが、「暴力や言葉による攻撃、もっと穏やかな身体的攻撃すら決して認められない」と議会で述べた。
極左政党のリーダー、ジャン=リュック・メランション氏は、騒動の直後に「大統領と連帯」とツイート。極右政党党首のマリーヌ・ル・ペン氏も、「民主的な議論は苦いものとなることはあるが、身体的暴力は決して許されない」とソーシャルメディアに投稿した。

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マクロン氏は現在、国内各地を訪問している。
フランスでは近く、バーやレストランが7カ月の休止を経て、屋内営業を再開できるようになる。9日からは、夜間の外出禁止の開始時間が午後9時から同11時に変更される。
マクロン氏は8日にタンレルミタージュ村のホテルの職業学校を訪問した後、「明日、新たな一歩を踏み出す」、「全土で生活が再開する!」とツイートした。











