ドイツ・メルケル首相の与党、極右政党抑え大勝の見通し 総選挙前の州議会選

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ドイツで9月に予定される連邦議会選挙(総選挙)の前哨戦と位置づけられた東部の州議会選挙が6日行われ、出口調査によると、アンゲラ・メルケル首相が所属する中道右派の与党が、極右政党を退けて勝利する見通しとなった。
旧東ドイツのザクセン・アンハルト州で行われた議会選で、与党のキリスト教民主同盟(CDU)が得票率36%で勝利する見込みとなった。
投票前の情勢調査を大きく上回る票を得る模様だ。
極右政党「ドイツのための選択肢」(AfD)は情勢調査ではCDUとほぼ互角だったが、実際の得票率は22.5%だったとみられる。
メルケル氏は2005年の首相就任以降、ドイツ政界で圧倒的な存在感を示してきた。2017年の総選挙後は、CDUが長年敵対してきた左派「社会民主党」(SPD)との不安定な連立政権を率いてきた。
今年9月の総選挙後は、中道のアルミン・ラシェット氏がCDU党首として首相の座を引き継ぐことが見込まれている。
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CDUが圧倒
1990年のドイツ統一後、ザクセン・アンハルト州ではCDUが圧倒的な勢力を示してきた。ライナー・ハーゼロフ州首相は、連立政権のトップに再び就く見通しだ。
AfDは仮に第1党になったとしても、反移民を掲げている同党との連携を複数の小規模政党が拒んでいることから、政権を握ることはできなかったとみられる。

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出口調査は以下の見通しを示している。
- 旧東ドイツ共産党がルーツの「左翼党」が得票率11%で3位につける
- 「社会民主党」(SPD)は得票率8.5%
- 「緑の党」と「自由民主党」(FDP)は共に同6.5%
BBCのジェニー・ヒル・ベルリン特派員は、9月の総選挙で最大の敵となるとみられる「緑の党」が目立った伸びを示さなかったことで、CDUのラシェット党首が胸をなで下ろすのは間違いないと説明した。
ただ、多くのアナリストは今回の州議会選挙におけるCDUの勝利について、州首相の人気によるところが大きいとみていると、ヒル特派員は解説。総選挙でのCDUの勝利と政権与党の座はまったく保証されてはいないとした。
総選挙の見通し
今年9月26日に行われる総選挙は、2017年の総選挙に匹敵するほどの画期的な結果をもたらす可能性がある。ただ、その理由は異なる。
2017年は極右政党が議席を獲得した年となった。2021年は「緑の党」が中道右派の与党に勝利し第1党になる年となる可能性がある。
政治サイト「ポリティコ」の世論調査は、今年の総選挙における得票率を、CDUとバイエルン州の「キリスト教社会同盟」(CSU)が計25%(前回総選挙より約8ポイント下落)、「緑の党」は23%(同約14ポイント上昇)としている。
ドイツは2017年まで、CDUとCSUが率いる連立政権と、SPDによる連立政権との間で、政治権力が行き来していた。FDPと「緑の党」は従属的パートナーという位置づけだった。
しかしこのところ「緑の党」が勢力を増し、SPDが目指す政権党の座を狙っている。








