バイデン米大統領、納税申告書を公開 慣例を復活

President Joe Biden and wife Jill en route to Wilmington, 15 May 2021

画像提供, Reuters

画像説明, バイデン大統領夫妻の昨年の収入は、一昨年に比べて減った(15日)

アメリカのジョー・バイデン大統領が17日、昨年の納税申告書を公開した。ドナルド・トランプ前大統領は公開を拒んだが、バイデン氏は他の歴代大統領による慣例を復活させた。

公開された納税申告書によると、バイデン氏と妻のジル氏は昨年、60万7336ドル(約6600万円)の収入があり、15万7414ドルの連邦所得税を支払った。税率は25.9%だった。

2019年の収入は98万5223ドルで、それと比べると減った。2019年の収入の多くは、講演や書籍販売、大学などでの役職によるものだった。

前大統領のトランプ氏は就任前の選挙中も就任後も、税務当局の内国歳入庁(IRS)の監査を受けていることを理由に、納税申告書は公開できないと主張した。大統領が公開を拒んだのは、ウォーターゲート事件があった1970年代以降で初めてだった。

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バイデン氏の納税申告書公開に当たり、ジェン・サキ大統領報道官は、「私たちはすべての米大統領に期待されているように、大統領の納税申告書の公開を続ける予定だ」と述べた。

バイデン氏は昨年、大統領選を前に過去22年分の納税申告書を公開し、トランプ氏との対決姿勢を鮮明にしていた。

資産も公開

バイデン氏の昨年の納税申告書によると、バイデン夫妻は10の慈善団体に計3万704ドルを寄付した。最も多額だったのは「ボー・バイデン基金」への1万ドル。同基金は、2015年に脳腫瘍によって46歳で死去した、バイデン氏の長男の名前を冠するもので、子どもの虐待問題に取り組んでいる。

過去の納税申告書からは、バイデン夫妻が2017年までの20年間に、計7万ドルを慈善団体に寄付していたことがわかる。

また、書籍や講演による収入を、税制の抜け穴を利用して節税していたこともわかる。この抜け穴は、バイデン氏が副大統領を務めたバラク・オバマ政権が廃止しようとして、果たせなかったものだ。

17日には、バイデン夫妻の資産報告書も公開された。それによると、夫妻の資産は120万~288万ドルだった。

昨年の大統領選では、バイデン陣営は夫妻の収入について、2017年は1100万ドル、2018年は460万ドルと説明していた。

バイデン氏の大統領としての年収は現在40万ドル。

バイデン氏は、年収40万ドル超の国民を対象にした増税を提案している。税収を増やし、福祉と雇用を改善させたい考えだ。

ハリス副大統領夫妻も

カマラ・ハリス副大統領と夫のダグ・エムホフ氏の昨年の共同納税申告書もこの日、公開された。

連邦による調整後の夫妻の昨年の総収入は169万5225ドルで、連邦所得税として62万1893ドルを納めた。実効税率は36.7%だった。

慈善団体には2万7006ドルを寄付していた。

ハリス氏は自伝「The Truths We Hold」(邦題「私たちの真実」)の前払い金として、35万9000ドルを受け取った。

エムホフ氏は昨年の大統領選の前は、国際法律事務所ディーエルエイ・パイパーでエンターテインメントと知的財産を担当するパートナー弁護士だった。