アメリカ、アストラゼネカ製ワクチンを他国に提供へ 6千万回分

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米政府は26日、新型コロナウイルスの英アストラゼネカ製ワクチンを最大6000万回分、他国に提供する計画を発表した。
米食品医薬品局(FDA)による品質などの検証を待ってから、今後数週間以内にワクチン約1000万回分を他国に送る。
さらに、現在製造過程にある5000万回分を向こう数カ月間で輸出する予定。
アメリカでは規制当局がアストラゼネカ製ワクチンの一般向け接種をまだ認めておらず、同ワクチンが積み残されている。
深刻なワクチン不足に直面している国が少なくない中、アメリカに対しては、ワクチンをため込んでいるとの批判が出ている。
ホワイトハウスのジェン・サキ報道官は、「どの国が受け取るかなどの計画の詳細は追って明らかにする。今はまだ計画の段階にある」と述べた。
BBCのアンソニー・ザーカー北米担当記者は、バイデン政権が「ワクチン外交」に乗り出すと指摘。支援先から外交上の見返りが得られなくても、アメリカは少なくとも、世界に背を向けてワクチンを抱え込んでいるとの批判から逃れられると説明した。
インドに酸素なども提供へ
ジョー・バイデン大統領は3月、アストラゼネカ製ワクチン約400万回分をメキシコとカナダに提供すると宣言した。両国はアストラゼネカ製を承認している。
バイデン政権には、危機的な感染拡大に見舞われているインドにも医療資源を提供するよう、圧力が強まっている。米政府はこれまでに、ワクチンの原料をインドの製造会社に提供すると発表している。
バイデン氏は26日、インドのナレンドラ・モディ首相と電話で会談。米政府によると、バイデン氏は「酸素関連の機器、ワクチン素材、治療情報などの」緊急支援を約束した。
米政府はさらに、酸素や新型ウイルス検査器具、個人用防護具(PPE)、抗ウイルス薬レムデシビルをインドに提供することも検討しているという。
米国の接種状況
アメリカはこれまでに、同国企業のファイザー、モデルナ、ジョンソン・エンド・ジョンソンが製造した新型ウイルスワクチンを認可している。専門家らは、これら3社のワクチンで全国民への接種を完了できる見通しで、アストラゼネカのワクチンは不要になるとみている。
最近の統計によると、アメリカでは国民の53%超がワクチンを1回以上接種している。











