インド、自宅療養も困難 酸素や薬が闇市場で高値に

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新型コロナウイルスの第2波の流行が深刻化しているインドでは、首都デリーを含め都市部のほとんどの病院で空き病床が無くなり、患者は自宅で療養せざるを得ない状況に陥っている。
しかし、医療用酸素のボンベや濃縮器など医療器具は入手が困難で、闇市場での価格も高騰。家庭での療養も難しくなっている。
インドではこのところ連日、新型ウイルスの1日あたりの新規感染者数が30万人を超え、最多記録を更新している。
各地の病院は、空き病床がないことや医療用酸素の不足を理由に、新たな入院患者は受け入れていない。
また、患者があまりに多いことから、CTスキャンやレントゲン検査、さらには血液検査すら実施が難しい状況となっている。
研究機関もパンク状態で、検査結果が出るまで3日待たなくてはならない場合もある。
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酸素ボンベの値段が10倍に
アンシュ・プリヤさんは25日、義父のための酸素ボンベをほぼ1日中探し求めた。義父は体調悪化が続くものの、首都デリーや近郊のノイダの病院に空き病床はなく、入院できていないという。
プリヤさんは結局、医療用酸素の取扱店では酸素ボンベを見つけられず、闇市場で入手せざるを得なかった。通常なら6000ルピー(約8600円)で売られている酸素ボンベ1つに、5万ルピー(約7万2000円)を支払った。
BBCもいくつかの販売業者に問い合わせたが、多くが通常価格の10倍以上の値段を提示した。
プリヤさんは、義母も息苦しそうにしているが、彼女のために酸素ボンベを手に入れることは無理かもしれないと話した。

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プリヤさんの苦境は今のインドでは珍しくない。多くの都市で病院の空き病床が消滅しており、患者を家族が世話しなくてはならなくなっている。
とりわけ深刻なのがデリーだ。ICUに空き病床がないため、経済力のある家庭は看護師を雇い、医師にリモートで相談するなどして、家族の命をどうにかつなごうとしている。

インドでは、新型ウイルス感染症対策として緊急使用の許可が出ている抗ウイルス薬レムデシビルと、通常は関節炎の治療に使われ、肺炎患者にも有効との研究結果が出ている薬トシリズマブも不足。闇市場で、高値で取引されている。
ただ、それらに手が出ない人は多い。レムデシビルについては、偽物が闇市場に出回っているとされる。公衆衛生の専門家は、政府が大量に確保すべきと指摘している。










