米司法省、ミネアポリス市警の調査に着手 元警官の有罪評決で

A man holds up a sign saying "one down, a department to go"

画像提供, Reuters

米司法省は21日、黒人男性ジョージ・フロイドさんを殺害したとして有罪となった元警官が所属していたミネアポリス市警について、取り締まりなどの慣行に問題がないか調査を開始した。

メリック・ガーランド司法長官は、「違憲または不法な警察活動」が繰り返されていないか調べると述べた。

ミネアポリス市警の警官だったデレク・ショーヴィン被告には20日、フロイドさんに対する殺人などすべての罪状について有罪の評決が出された

被告は昨年5月、武器を所持していなかったフロイドさんを逮捕する際に、フロイドさんの首を膝で9分以上押さえつけた。その様子は動画で撮影されていた。フロイドさんは約1時間後、死亡が確認された。

この事件は米国内外で大きな抗議活動につながり、警察改革を求める声が高まった。

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アメリカでは容疑者拘束の際に容疑者が死亡しても、警官が有罪になることは珍しい。訴追すらされない場合もある。

そうした状況で、20日の有罪評決は多方面で望ましいものと受け止められている。

ただ、ガーランド長官は評決について、「ミネアポリスで潜在的にはびこっている警察の問題に対処するものではない」と記者団に語った。

調査の内容

ガーランド長官は、予定されている調査では、「ミネアポリス市警の方針や訓練、監督、実力行使についての全般的な検証など」が実施されると説明した。

また、「行動保健上の障害がある人への対応が違法ではないか」や、「現在の責任制度が機能しているか、警察活動を憲法や法律に則ったものとするために他の制度が必要か」も検討するとした。

動画説明, 「やっと息ができる」 米フロイドさん死亡事件で有罪評決、街の人々の反応は

長官は、調査の成功には地域と警察の協力が不可欠だと説明。すでに、どちらにも働きかけていると述べた。

調査で違法な慣行が確認された場合は、報告書を公表し、民事訴訟を起こすと約束した。

米ニューヨークで取材するBBCのジェシカ・ラセンホップ記者は、調査の結果次第でミネアポリス市は法的責任を問われることになると説明。ただ、調査はゆっくりとしか進まず、役所仕事的で透明性もほぼないとし、過去の例からは問題の解決につながる可能性は高くないと解説した。

ショーヴィン被告は

有罪評決を受けたショーヴィン被告は、8週間ほど後に量刑が言い渡される予定。最も重い刑は第2級殺人罪の禁錮40年。

ミネソタ州の量刑ガイドラインは、ショーヴィン被告のように犯罪歴のない被告には、刑期をいくらか短くするよう勧めている。

同被告は現在、同州セントポールの警備が最も厳重な刑務所の独房で勾留されている。刑務所の広報担当はBBCのパートナーメディアの米CBSに、独房を使用しているのは被告の安全のためだと述べた。

米紙ニューヨーク・タイムズによると、ショーヴィン被告はベッド、洗面台と一体となったトイレ、小型シャワーが備わった独房で、1日23時間過ごしている。

監視カメラで常に状況が確認されており、職員が30分ごとに見回っているという。

フロイドさんの家族の代理人のベン・クランプ弁護士は、ミネソタ州当局が公表したというショーヴィン被告の有罪評決後の新たな顔写真をツイッターに投稿した

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事件に関与した他の3人の警官は、フロイドさんに対する殺人や故殺を幇助(ほうじょ)した罪に問われており、8月に公判が開始される予定。

(編注:BBC.jpでは事件当初から、元警官の同僚警官たちの発音をもとに元警官の姓を「チョーヴィン」と表記していましたが、担当弁護士が本人に向かって「ショーヴィン」に近い発音をするのを確認し、「ショーヴィン」という表記に変更しました)