米警官が黒人の16歳少女を射殺 オハイオ州
米オハイオ州コロンバスで20日、警官が黒人の16歳少女に発砲し、少女が死亡した。少女は当時、刃物を手に持っており、別の人を刺傷しようとしているとの通報があった。
この事件は、ミネソタ州で黒人男性ジョージ・フロイドさんを殺害したとして白人の元警官に有罪評決が出される直前に発生した。
亡くなった少女はマカイア・ブライアントさんと特定されている。
コロンバス警察は警官のボディーカメラの映像を公開。それによるとブライアントさんは撃たれる前、ナイフで周囲の人を刺そうとしているような様子だった。
ブライアントさんを撃った警官は、有給の休職とされた。
地元紙コロンバス・ディスパッチによると、警察はこの日午後4時45分ごろ、同市南東部の現場付近から通報を受けた。
警察が公開したボディーカメラの映像では、住宅の外で数人のグループが言い争っており、その中のブライアントさんとされる人物が、手にナイフを持った状態で別の人物に突進しているように見える。
警官はその後、このグループに近づいて「地面に伏せろ」と叫んでから数発発砲。ブライアントさんに致命傷を負わせた。
映像では、警官が「彼女はナイフを持っていた。まさに刺そうとしていた」と述べている。一報で、目撃者が「彼女はまだ子供だ」と叫ぶ声も記録されている。

画像提供, Reuters

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当局の説明では、この警官は別の少女をブライアントさんから守るために発砲したという。
これに対し、地元テレビ局取材したがブライアントさんのおばだという女性は、ブライアントさんは攻撃から身を守っていただけだと話した。
ヘイゼル・ブライアントさんはWSYX-TVの取材で、「めいはいい子だった。問題はあったけど大丈夫だった。犬のように道端で死んでいいような子じゃなかった」と話した。
また、ブライアントさんの母親のポーラさんはWBNS-TVに対し、娘に起きたことに「傷ついている」と語った。
「こんなことは起きるべきじゃなかったし、答えがほしい」
母親によると、ブライアントさんは養護施設へ預けられていたが、「家に戻ってくるのを楽しみにしていた」という。

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コロンバス警察のマイク・ウッズ署長代行は記者会見で、オハイオ州犯罪調査局による調査が始められていると述べた。
「この調査の結果を持って、警察はこの警官を含め現場にいた全ての警官の処遇を決定する。この事件は関係者全員にとって、特に女性の家族にとって悲劇だった」
コロンバス市長のアンドリュー・ギンサー氏は、「悲惨で胸が痛む事件」で「きょうはこの街にとって悲劇の日だ」と語った。
「映像によれば、この警官はコミュニティーの別の少女を救うために行動した。しかし別の家族が悲しみに暮れている」
直後に元警官に有罪評決
この事件のすぐ後、ミネソタ州ミネアポリスでは、昨年5月に黒人のジョージ・フロイドさんの首を押さえつけて拘束し死亡させたとして、元警官デレク・ショーヴィン被告に有罪評決が言い渡された。
ホワイトハウスのジェン・サキ報道官はこの評決を受けた記者会見で、ブライアントさんの事件についても「構造的な人種差別」と関連付けて説明。
「ご承知の通り、ブライアントさんの死は、デレク・ショーヴィン被告をめぐるぐったりするような裁判が評決に至り、アメリカが希望にあふれた一歩を踏み出す直前に起きた」
「政府は構造的な人種差別と潜在的な偏見の解決、そして全国の警察で必要とされている改革を推し進めるような法案可決に向け、真正面から注力していく」
(編注:BBC.jpでは事件当初から、元警官の同僚警官たちの発音をもとに元警官の姓を「チョーヴィン」と表記していましたが、担当弁護士が本人に向かって「ショーヴィン」に近い発音をするのを確認し、「ショーヴィン」という表記に変更しました)












