「プーチン宮殿」、ロシア野党指導者が告発も本人は否定

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ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は25日、野党指導者アレクセイ・ナワリヌイ氏がプーチン氏が豪華な宮殿を所有していると動画で主張していることについて、宮殿は「私のものではない」と否定した。
「プーチンの宮殿」という動画は先週、ロシアのソーシャルメディアで拡散され、8600万人以上が視聴した。黒海の高級リゾートにある宮殿は、プーチン氏に近い億万長者が出資したものとしている。
プーチン氏はこの動画について、「複数のカットを寄せ集めて合成」した「つまらない」動画だとした。
「私の所有物として登場する建物はいずれも、私のものでも近親者のものでもない。所有していたこともない」と、プーチン氏は学生とのビデオ会議で述べた。
また、動画の一部は見たが、全てを見る時間はなかったとも付け加えた。

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反プーチン派として名高いナワリヌイ氏は、昨年8月に神経剤を使われ、一時こん睡状態に陥った。治療を受けていたドイツ・ベルリンからモスクワに帰国した際に、ロシア当局に拘束された。現地の裁判所は18日、30日間の勾留を命じた。
ロシア各地では23日、ナワリヌイ氏の釈放を求める抗議デモが行われた。
ロイター通信は、プーチン氏が未成年者は抗議デモに参加すべきではなく、警察は法で認められている範囲で行動すべきだと述べたと伝えた。
23日のデモでは3000人以上が拘束されたと、人権団体が明らかにした。
プーチン氏は抗議デモは違法だと警告。誰1人として、抗議を通して「とりわけ政治における自分たちの野心的な目標や目的」を推進しようとすべきではないとした。
動画の主張
ナワリヌイ氏側は、同氏が収監された後に動画を公開。プーチン氏が10億ポンド(約1400億円)相当の宮殿を所有しており、「史上最大の賄賂で」支払われたものだとした。
「自分たちのボスのために、この金で宮殿を建てた」と、ナワリヌイ氏は主張している。
ナワリヌイ氏はここ数年、プーチン氏が「封権的な」支援を受け、「泥棒」だらけの体制を維持しているなどと、ソーシャルメディアでプーチン政権を厳しく非難している。
動画では、ロシアの情報機関、連邦保安局(FSB)がリゾート都市ゲレンジク近くにある宮殿の周囲約27平方マイル(約70平方キロメートル)の土地を所有しているとも主張している。
その他の汚職疑惑
2017年にはナワリヌイ氏の「反汚職基金」(FBK)が、プーチン氏の側近の1人のドミトリー・メドベージェフ元首相が隠し財産で高級不動産を集めていると告発。メドベージェフ氏は「ナンセンス」だと疑惑を否定した。
BBCのティム・ヒューウェル記者は2012年、この謎の宮殿について、プーチン氏の元事業関係者がプーチン氏の個人的使用のための特別仕様になっていると証言したと報じた。
プーチン氏の報道官は当時、この疑惑を否定。同氏の個人資産に関するほかの主張についても否定した。
課税逃れの温床とされるタックスヘイブン(租税回避地)の利用者などを記した「パナマ文書」が2016年に流出し、プーチン氏の関係者が関与した疑いのある海外取引の存在が明らかになった。
その中には、プーチン氏の長年の友人でチェリストのセルゲイ・ロルドゥーギン氏も含まれていた。プーチン氏は汚職行為を否定し、自分の敵対者がロシアをゆるがそうとしていると主張した。
プーチン氏は2000年に大統領に就任して以降、権力を握り続けている。同氏をとりまくエリートの側近の多くは、ソ連国家保安委員会(KGB)職員時代や、第一副市長などを歴任したサンクトペテルブルク市時代の関係者だ。









