極右「プラウド・ボーイズ」リーダー、首都ワシントンで逮捕 BLM旗を燃やした容疑

画像提供, Getty Images
米極右団体「プラウド・ボーイズ」のリーダーが4日、大統領選の結果認定に抗議する目的で首都ワシントンに入ったところ、「黒人の命も大事だ(BLM)」運動の旗を昨年12月に燃やした疑いで逮捕された。ドナルド・トランプ大統領は支持者に対して、結果認定に抗議するため6日に連邦議会の前に集まるよう呼びかけている。
フロリダ州マイアミ在住のエンリケ・タリオ容疑者(36)は器物損壊の罪で起訴された。5日に地裁に出廷したところ、裁判官は勾留からの釈放を認めたものの、ワシントン市内に留まることを禁止した。次回公判は6月に予定されている。
容疑者は、ワシントン市内で12月12日に開かれた集会で、黒人教会から持ち出したBLM運動の旗を燃やしたとたびたび発言していた。集会は、大統領選に大規模な不正があったという、立証されていないトランプ氏の主張を支持するためのものだった。
ワシントンの連邦議会は6日、野党・民主党のジョー・バイデン氏が大統領選に勝ったという投票結果を最終認定する予定。しかし、トランプ大統領は敗北を認めず、一部の与党・共和党議員は議会で結果認定に異議を唱えるという異例の方針を示している。
この日に向けてワシントンに集まるようトランプ氏が支持者に呼びかけたのに呼応し、タリオ容疑者は保守派が好むソーシャルメディア「パーラー」で、「プラウド・ボーイズ」は「6日に記録的な数で」ワシントンに集まると予告していた。
首都警察のダスティン・スターンベック報道官は米紙ワシントン・ポストに対して、タリオ容疑者が車両で市内に入って間もなく、制止したと話した。
米CBSニュースは消息筋の話として、容疑者が逮捕時、銃に装填(そうてん)できる弾の数を増やすための違法な装置を2つ所持していたと伝えた。
タリオ容疑者は地元マイアミで、「トランプ支持のラティーノたち」という草の根組織を運営しているとされる。
12月のデモで何が
トランプ氏の落選に抗議し、不正選挙だったというトランプ氏に主張を支持する12月12日の集会は、当初は平和的なものだったが、終盤になって対抗するグループとの衝突が発生。警察によると30人以上が逮捕され、4カ所の教会が荒らされた。
タリオ容疑者は当時、ワシントン・ポストの取材に対し、「話を簡単にしよう。自分がやった」と、BLM旗を燃やしたのは自分だと話していた。ただし、旗が掲げられていたというアスベリー合同メソジスト教会のことは知らないと主張していた。同教会は伝統的に、黒人信者が多く通う場所。
容疑者はさらに、自分たちの仲間も過去のデモで旗や帽子を盗まれたことがあるが、誰も逮捕されていないと反発していた。

画像提供, Reuters
タリオ容疑者の逮捕に先立ち、4日には12月の同じデモで荒らされた別の教会が、タリオ容疑者とプラウド・ボーイズを訴えた。
首都アフリカン・メソジスト米聖公会教会は、プラウド・ボーイズが塀を乗り越えてBLM運動の看板を引きはがしたと訴えている。
「法の下の公民権を求める弁護士委員会」のクリステン・クラーク代表は声明で、「黒人が集まる教会やその他の宗教施設は長年にわたり、白人至上主義者の標的にされてきた。威圧し恐怖をかきたてるための、差別的で暴力的な攻撃を受けてきた、長く醜い歴史ががある」と述べた。
「私たちの提訴は、こうした行動の当事者たちに責任をとらせることが目的だ」
首都警察は先月、複数の教会への攻撃について、憎悪犯罪(ヘイトクライム)としての立件も検討していると話していた。








