警察の暴力動画、アメリカに衝撃与える フロイドさん抗議行動
アフリカ系アメリカ人ジョージ・フロイドさんの暴行死に抗議する行動が全米各地で続く中、警察の暴力を撮影した動画が4日から5日にかけて複数明らかになり、米国民に衝撃を与えている。
ニューヨーク州バッファローで4日撮影された映像では、夜間外出禁止令の取り締まりに出動した警官隊に男性(75)が接近。警官隊が押し返すと、男性は後ろ向きに倒れ、地面に後頭部を打ちつけた。
横になったままの男性の耳から、血が流れ出しているのが確認できる。
男性は救急車で病院に搬送され、頭部に重いけがを負ったことが判明した。
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バッファローの警察は当初、男性が「抗議者たちが関わった小競り合い」の間に「つまずいて転んだ」とする声明を発表。ソーシャルメディアで怒りの声が増幅した。
その後、警察のジェフ・リナルド報道官は、声明はこの件に直接関与していない職員が作成したものと説明。動画の存在が明らかになったことを受け、男性を押した警官2人を無給の停職処分にしたと述べた。
アンドリュー・クオモ・ニューヨーク州知事は、「まったく正当化できず、完全に恥ずべきことだ」、「警察は法を執行すべきであり、乱用してはならない」とツイートした。
配達員が外出禁止令直後に逮捕
同じ日の夕方、ニューヨーク市で撮影された動画には、夜間外出禁止令が実施されて27分後に、配達員が警察に逮捕される様子が記録されている。
この動画を投稿したツイッターには、「ニューヨーク市警の警官たちがエッセンシャル・ワーカー(不可欠な労働者)を逮捕している――彼のキャヴィア(フードデリバリー業者)のバッグが自転車のわきに置かれている。夜間外出禁止令の27分後、マンハッタンの108丁目とセントラル・パーク・ウエストの交差点付近」、「市と州の当局はエッセンシャル・ワーカーは除外されるとしていた」、「少なくとも白シャツ(指揮官)が3人いる」と書かれている。

この動画を受け、ビル・デブラジオ市長は、市警に抗議したことをツイッターで明らかにした。
このほか、同市ブルックリンのウィリアムズバーグ地区で撮られた動画には、警官がデモ参加者たちに体当たりし、少なくとも参加者1人を地面に倒した様子が残っている。
「ウィリアムズバーグ・ニュース」がツイッターに投稿した別の動画には、頭から血を流して横になっていた男性が逮捕される場面が映っている。

ミネソタ州ミネアポリスで先月25日、フロイドさんが白人警官に首を圧迫された末に死亡したことをきっかけに各地で起きている抗議行動は、大部分が平和的なものとなっている。
一部で暴力行為が発生し暴動となっており、多くの都市が夜間外出禁止令を出している。

フロイドさん暴行死事件の時系列
- 5月25日――ミネソタ州ミネアポリスで白人警官に首を圧迫され、ジョージ・フロイドさん死亡
- 5月26日――フロイドさんの死に対する抗議始まる
- 5月27日――抗議が各地に広がる
- 5月28日――トランプ氏、略奪者を「ごろつき」とツイート。「州兵を送り込む」、「略奪が始まれば、発砲が始まる」と書いた。ツイッター社は2つ目のツイートを「暴力賛美」として警告を表示した
- 5月29日――デモ取材中のCNN記者とクルーが生中継中に逮捕される
- 5月31日――6日目の抗議が各地で続く
- 6月1日――トランプ氏、事態鎮圧に軍の投入も辞さないと演説。トランプ氏の写真撮影の前に、連邦公園警察などが抗議者を催涙ガスなどで排除
- 6月2日――8日目の抗議続く。首都ワシントンの各地に州兵配備
- 6月3日――関与した元警官4人を州司法当局が殺人罪などで起訴











