ヒンドゥー教徒、「ムスリム運転手」による出前を拒否 企業は反発
ドゥルティ・シャー、BBCニュース

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インドのレストラン検索・食品配達サービスを手掛ける「ゾマト」を利用したヒンドゥー教徒の客が、ムスリム(イスラム教徒)に見える運転手が食べ物を運んできたため、受け取りを拒否した。この客はソーシャルメディアで不満を訴えたが、それに対するゾマトの対応に称賛の声が集まっている。
この客は@NaMo_Sarkaar というツイッターアカウントで、「たった今、ゾマトでの注文をキャンセルした。私の食べ物にヒンドゥーでない運転手を手配したのに、運転手は変えられない、返金もできないと言われた。私は、欲しくもない配達を無理やり受け取らせることはできない、返金はしなくていいからキャンセルすると伝えた」と投稿した。
続く投稿ではカスタマーセンターとのやりとりのスクリーンショットを公開し、「今はシュラヴァナ月(ヒンドゥー教でシヴァ神に捧げられる聖なる月)だからムスリムからの配達は受けたくない」と運転手変更を求めたことを明らかにした。また、注文のキャンセルには237ルピー(約374円)かかると言われたという。
この客はツイッター上でクレームを入れようとしたが、ゾマトの公式ツイッターアカウントの運営者はこれに、「食べ物に宗教はない。それが宗教だ」と返信。この返信には数万件もの「いいね」とリツイートが付いた。

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ゾマトの創業者であるディーピンダー・ゴヤル氏もこの姿勢に賛同し、「インドの考え方、そして我々の尊敬すべき顧客とパートナーの多様性を誇りに思う。我々の価値観を阻む仕事を失っても残念とは思わない」とツイートした。

@NaMo_Sarkaar はさらに、「ゾマトは、私たちが求めていない人物からの配達を強制し、さらには返金も協力もしない。アプリを削除して、この問題を弁護士と話すつもりだ」と話した。
ゾマトの投稿にはこの客を擁護するツイートもあったが、大部分はこの客への批判だった。
ツイッターユーザーの@kskiyerは元のツイートに、「馬鹿馬鹿しい。そんなにシュラヴァナ月にこだわるなら、配達を頼まずに家で自炊すればいい」と指摘した。
実業家のハルシュ・ゴエンカ氏は、「もしあなたは誰だと聞かれたら、私はインド人で、息子であり、父親であり、ビジネスマンで、ヒンドゥー教徒だ…… ヒンドゥー教徒であることは私のアイデンティティーのひとつの側面でしかない。しかし世界では、他の全てのアイデンティティーを犠牲にして、宗教という狭い場所にアイデンティティーが押し込められている。危険な傾向だ!」と述べた。

@Chandral_ も、「正気か? もしシェフがムスリムだったら? 包装したのがシーク教徒だったら? キリスト教徒から食材を買っていたら? 農場からあなたの家まで、食べ物はあらゆる人の手を渡っている。これが分からないならインターネットで注文するべきではない」と反論した。





