ISに破壊された古代遺跡の数々 イラク古代都市

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イラク軍が13日に過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)から古代遺跡の町ニムルドを奪還したと発表してから2日後の15日、BBCなど報道陣がイラク軍と共にニムルドに入り、ISが破壊した古代遺跡の跡を目にした。複数の彫像や聖塔が砕き割られていた。
ニムルドは2年前からIS支配下にあった北部主要都市モスルの南32キロに位置する、3300年前に造られた古代都市。アッシリア帝国の首都として当時はカルフと呼ばれた。約3.5平方キロの面積におよび、大きい「砦(とりで)」の塚や、アッシリア王たちの王宮と墓、神殿、ライオンや翼のある雄牛などの巨大な石像、美しい壁画などで有名だった。
ISは2014年6月にモスルを制圧して間もなく、このニムルドも掌握。昨年3月にはイラク観光・遺跡省は昨年3月、ISが重機などで古代遺跡を破壊したと発表し、その翌月にはISが、破壊している様子を映したビデオを公開した。
イラク軍は10月に開始したモスル奪還作戦の一環として、ニムルドを取り返した。イラク軍による「ニネベ作戦」幹部によると、15日にはモスル周辺でイラク軍が前進を続けたという。
イラク軍はモスル南郊の空港に展開するISを空爆したほか、精鋭の即応部隊が近くのアルブ・サイフ村を包囲。対テロ部隊はこの間、東部カディィヤ・アル・タニヤ地区で、IS戦闘員と激しい戦闘を繰り広げたという。



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15日に2年ぶりにニムルドを訪れた地元部族民兵のアリ・アル・バヤティ指揮官はAFP通信に、「以前はここに来れば、かつての人たちの暮らしが想像できた。今はもう何も残っていない」と話した。
アル・バヤティ指揮官は「100%が破壊されてしまった。ニムルドを失ったのは、自分の家を失ったことよりも辛い」と述べた。

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国連教育科学文化機関(ユネスコ)は昨年、ニムルドの遺跡破壊を「戦争犯罪」と非難。ISは「明らかにイラク人の歴史の痕跡を徹底的に抹消するつもりだ」と警告した。
ISは、イスラム教成立以前のすべての建築や美術品を偶像崇拝のためのものだと攻撃し、イラク各地や隣国シリアのパルミラなどで、様々な古代遺跡を破壊して回った。









