わいせつ画像送りつける「サイバー露出」、10年間で「数百件」 英インフルエンサーが被害語る
ベサン・ジェイムズ、BBCニュース

画像提供, Jess Davies
わいせつな画像などを送りつける「サイバーフラッシング(露出)」が近年、問題となっている。イギリスのあるインフルエンサーは、過去10年にわたり被害に遭ってきたと語った。
英ウェールズ南部ヴェール・オブ・グラモーガンの町ペナース出身のポッドキャスター、ジェス・デイヴィスさんは、これまでに数百ものわいせつ画像などを一方的に送りつけられたことがあるという。
増え続けるサイバーフラッシングをめぐっては、オンライン上の安全に関する法律を強化する一環として、犯罪にするよう求める声が高まっている。
こうした中、英政府はオンライン安全法案の制定を目指している。政府はこの計画について、「ソーシャルメディア企業に対して、オンライン上の虐待行為の根絶を強制する」ものだとしている。
「オフラインでもオンラインでも違法であるべき」
インスタグラムで約15万1000人のフォロワーを持つジェスさんは、送られてくる画像にまひしてほとんど「何も思わなくなった」としつつ、「オフラインで違法ならオンラインでも違法であるべき」だと付け加えた。
「私はおそらく毎月のようにサイバーフラッシングに遭っています。もっと多いかもしれない。私がオンラインで何を共有するか次第です」
「こういうことは10年前から続いていて、文字通り何百もの画像を受け取ってきたと思います。クローズアップ写真や、性的な行為をしている写真が送られてきます」
「そういう画像を受け取ると、ちょっと汚らわしいような感じがして、『なんで私に? なんで私に送ってくるの? 私が何かしたから?』と考え始めてしまう」

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オンライン上で「常態化」
ジェスさんは、オンライン上でサイバーフラッシングが「常態化」しつつあることを懸念している。公共の場で許容されていることとの違いも感じている。
「街中で何千人もの男性が露出したらもちろん違法だし、大きな問題や議論を生むでしょう。それなのに、なぜ私たちはオンラインでそれを容認しているのでしょうか?」
サイバーフラッシング問題に取り組む活動家たちは、新型コロナウイルスのパンデミックでオンラインに費やす時間が増え、サイバーフラッシングがますます一般的になってきているとしている。
英下院議員による合同委員会は、ソーシャルメディア企業に対するより厳格な規制の導入を目的とした、政府のオンライン安全法案に関する報告書を公表。本人が望まない性的画像の送信や、女性や少女に対する暴力を助長する行為などを犯罪行為として追加することなどを求めた。
政府の法案にはサイバーフラッシングが含まれていないが、活動家や議員らはサイバーフラッシングが盛り込まれることを望んでいる。ボリス・ジョンソン英首相も、こうした行為を違法にすべきだとしている。

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サイバーフラッシングの犯罪化を求める活動は、英与党・保守党のフェイ・ジョーンズ下院議員にとってひと事ではない。
ジョーンズ議員が17歳の時、カーディフで男が露出してきたという。
「夜遅くに父を町に迎えに行ったときのことでした。父が待っているレストランへ向かって歩いていたら、男の人が私の方に歩いてきて体を露出してきました」
「その時のことを忘れたことは1度もありません。とても長い間、記憶に残っていました。でも、私が誰かにこの話をするたびに、みんな『ああ、19歳の時や、バスに乗っていた時にそういうことがあった。よくあることだよ』って言うんです」
議会通過の見通しは
しかし、オンライン安全法案をめぐっては懸念も出ている。
野党・労働党のジョー・スティーヴンス影のウェールズ担当大臣は、同法案は「不十分」で「多くの変更」が必要だと主張している。
一方で、サイバー・フラッシングは最終的に法案に盛り込まれると考えているという。
「首相が約束したことなので。(中略)この件については政府に責任を負わせるつもりです。政府が盛り込むべきだと明言しているのですから」

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デジタル・文化・メディア・スポーツ省(DCMS)は、「我々が掲げる包括的なオンライン安全法は、ソーシャルメディア企業に対して、プラットフォーム上での他のいまわしい行為と同様に、オンライン上の虐待行為を根絶することを強制するもの」だと説明。
「これに違反した場合、企業は最大で、世界の売上高の10%相当の巨額の罰金が科せられる可能性がある。サイトがブロックされる可能性もある」
英政府は同法案が成立すれば、児童虐待の画像やテロリスト資料、憎悪犯罪(ヘイトクライム)といった違法コンテンツや活動の拡散を防止できると期待している。
また、有害なコンテンツから子どもを守るとともに、合法だが有害なコンテンツから大人を守ることもできるとみている。
反対派からは、言論の自由を害するものだとする声や、女性に対するオンライン上の暴力を十分に認識していないとする批判が上がっている。
英児童虐待防止協会(NSPCC)は法案について、内容を強化し、子どもたちを中心に据えるべきだとしている。










