インド、トランプ氏の主張に疑問呈す モディ氏がロシア産石油の購入停止に同意との電話は「把握せず」

画像提供, Reuters
インドの外務省は16日、ナレンドラ・モディ首相がロシア産原油の購入を停止することに同意したと、アメリカのドナルド・トランプ大統領が主張した電話会談について、「把握していない」と述べた。
トランプ氏は15日、モディ氏がロシア産原油の輸入を終了すると「きょう私に保証した」と語った。アメリカは、ウクライナでの戦争を終結させるため、ロシアに対する経済的圧力を強めようとしている。
しかし、16日にこの電話について質問されたインド政府の報道官は、トランプ氏の説明に疑問を呈し、「両首脳の間で15日に会話があったとは把握していない」と述べた。インド政府はこれに先立ち、ロシア産原油の購入に関してアメリカとの協議が「継続中」だと説明していた。
こうしたなか、トランプ氏は16日、ロシアのウラジーミル・プーチン大統領と電話し、来週にもハンガリーで会談することを決めたと発表した。
インドはウクライナでの戦争が始まって以降、ロシアにとって主要なエネルギー購入国となっている。これは、ウクライナの支援国がロシア産の石油や天然ガスの輸入を削減する中で、ロシアがその影響に耐えられている一因となっている。石油と天然ガスはロシアの最大の輸出品。
トランプ政権は、戦争終結を目指してロシアの経済的孤立を強めようとしており、その一環として、インドにロシアのエネルギー購入をやめるよう、公の場や外交的な手段を通じて圧力をかけている。
ロシアは2022年2月に、ウクライナへの全面的な侵攻を開始した。
インドとロシア産石油
トランプ氏は15日、ホワイトハウスでの発言の中で、インドのモディ首相から、インドが「短期間のうちに」ロシア産原油の購入を停止するとの保証を受けたと述べた。
インド政府は最初の声明では、トランプ氏とモディ氏の間で電話があったことを直接的には否定しなかった。声明には、「我々には、インドの消費者の利益を不安定なエネルギー情勢の中で守るという一貫した優先事項がある。この目的のみによって、インドの輸入政策は導かれている」と記されていた。
しかし、インド政府が16日に発表した次の声明は、アメリカとインドの間で合意が成立したかどうか、疑問を生じさせた。
BBCニュースは、ホワイトハウスおよび米国務省にコメントを求めている。
インドはロシア産の原油に依存している。インド政府は世界5位の規模の経済を支えるため、割引価格での購入を継続している。
インド政府の関係者は、インドがロシアのウクライナ侵攻から利益を得ているとするトランプ政権の非難について、欧米とロシアとの貿易が継続していることを引き合いに、「二重基準」だと批判している。
イギリス政府は15日、ロシア産石油をめぐる新たな制裁対象の一つに、インドの大手石油精製所ナヤラ・エナジー・リミテッドを含めた。イギリスは、「ロシア産原油を世界市場に流通させ続けている」と指摘。同社が2024年だけで、ロシア産原油を1億バレル以上、総額50億ドル相当輸入したと明らかにしている。











