ロシアがウクライナ首都など攻撃、子どもら死傷 米ロ首脳会談の棚上げ発表後

画像提供, DSNS Ukraine
ウクライナの首都キーウや第2の都市ハルキウなどで21日夜から22日朝にかけ、ロシアの無人機とミサイルによる激しい攻撃があった。子ども2人を含む少なくとも7人が殺害され、多数がけがを負った。
ウクライナ空軍は、この攻撃でロシアはドローン405機、ミサイル28発(うち15発は弾道ミサイル)を発射したとした。
キーウではほぼ一晩中、弾道ミサイル警報が発令され、爆発音が響き渡った。朝にかけ、救助隊は住宅の火災と戦いながら活動を続けた。
キーウが攻撃されたのは約2週間ぶり。高層の建物にドローンが直撃し、60代の夫婦が殺された。
キーウのすぐ北の村では、攻撃で民家が炎上し、女性(36)と少女(12)、生後半年の赤ちゃんが死亡した。近くの別の村では男性が負傷し、その後に死亡した。

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ドローンで攻撃された民家の隣に住むミコラ・ラロシンスキーさんは、「(ドローンが)鳥のようにやってきた」、「一瞬の間があって爆発が起きた」とBBCに話した。
別の隣人ヴァシル・ラドチェンコさんは、「爆発はすごく強力だった」とし、妻が「精神的なサポートを必要としている」と述べた。

ハルキウでは、幼稚園にドローンが突っ込み、男性(40)が殺害され、子ども6人ともう1人がけがを負った。当局が明らかにした。数十人が避難したという。
このほか、ウクライナ各地でエネルギーインフラへの攻撃があり、いくつかの地域で緊急停電が実施された。
米ロ首脳会談、ロシアは準備中と
今回の攻撃は、アメリカのドナルド・トランプ大統領が、近くハンガリー・ブダペストで行うと発表していたロシアのウラジーミル・プーチン大統領との会談を、「無駄な会談」は望まないとの理由で棚上げしたと明らかにしてから、ほどなくして実施された。
また、ウクライナ軍が、イギリスから供与された長距離巡航ミサイル「ストームシャドウ」でロシア西部ブリャンスクの化学工場を攻撃したと発表して間もないタイミングでもあった。
ウクライナ軍は、ロシアの防空システムを突破したこの攻撃を「成功した攻撃」だったとし、工場では「ウクライナ領土の砲撃に使う弾薬やミサイルに使われる火薬、爆薬、ロケット燃料の部品が生産されていた」とした。
ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領は、今回の攻撃によって、ロシアへの圧力が十分でないことが証明されたとした。
ロシアは、アメリカと欧州の首脳らが求めている、現在の前線での停戦を拒んでいる。
一方、米ロ首脳会談については、ロシア側は準備が続いているとし、棚上げになったとするトランプ大統領の見方に異を唱えている。
クレムリン(ロシア大統領府)のドミトリー・ペスコフ報道官は22日、日程はまだ合意されておらず、周到な準備が必要だと説明。首脳会談は「両大統領の共通の願い」であり、関連の「ゴシップやうわさ」のほとんどは正しくないと述べた。
ゼレンスキー氏、欧州歴訪を開始
ゼレンスキー大統領は22日、欧州歴訪を開始し、最初の訪問国ノルウェーを訪れた。
オスロで記者団に対し、戦争の前線を凍結するというトランプ大統領の提案について、「よい妥協案だが、プーチンが支持するかはわからない。大統領にはそのことを伝えた」と述べた。
ゼレンスキー氏は、米ロ首脳会談が棚上げになったことと、同氏がアメリカに長距離巡航ミサイル「トマホーク」の供与を求めたことには、直接の関係があるとの見方を提示。「長距離ミサイルの問題がウクライナから少し遠ざかるとすぐ、ロシアはほぼ自動的に外交への関心を弱めた」と話した。
その後、スウェーデンに移動し、ウルフ・クリステション首相と会談。両首脳は、スウェーデンが国産戦闘機グリペン100~150機をウクライナに供与するとする意向書に署名した。
クリステション首相は、戦闘機は10~15年かけて納入し、最初のものは「3年以内」にウクライナに送る見込みだとした。











