ネタニヤフ首相、ハマスに圧力かけると決意表明 死亡した人質全員の発見に向け

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イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は16日、イスラム組織ハマスが主導した2023年10月7日の襲撃の犠牲者を追悼する集会で、パレスチナ・ガザ地区に残されている死亡した人質について、確実に帰還させる「決意を固めている」と述べた。また、イスラエルは「全力」でテロと戦い続けると表明した。
ネタニヤフ首相は、エルサレムのヘルツル山国立墓地での公式追悼式典で演説。人質全員の帰還に引き続き全力を尽くすとし、イスラエルが再び攻撃されれば軍事行動を再開させる意思があると強調した。
そして、「悪が頭をもたげることは許さない。私たちに危害を加える者には、完全な代償を払わせる」と述べた。
人質をめぐっては、ハマスは15日に2人の遺体を返還した。これでガザには、人質19人の遺体が残っているとみられる。ハマスはそれらの遺体について、すぐには収容できないとしている。
ガザ停戦合意では、13日正午までに、死者を含めた人質全員の引き渡しが完了することになっていた。イスラエルでは、これが履行されていないことへの強い怒りが沸き起こっている。一方、アメリカはこれまでのところ、停戦合意違反に当たるとの見解は示していない。
ドナルド・トランプ米大統領は16日、ハマスが「人々を殺し続ける」のであれば、戦闘の再開もあり得るとの考えを示した。
トランプ大統領は自らのソーシャルメディアのトゥルース・ソーシャルに、「私たちは入り込んで殺すしかなくなる」と投稿。ハマスがここ数日、ガザ内部の敵対勢力に暴力的に対応しているとされることに対して、警告したとみられる。
同大統領はこれまで、米軍をガザに駐留させることはないと述べている。
新たに2遺体の身元確認
イスラエル政府は16日、ハマスが前夜に赤十字国際委員会に引き渡した遺体2体について、インバル・ヘイマンさんとムハンマド・アル・アタラシュ軍曹だと確認したと発表した。
これで、死亡したとされる人質28人のうち9人が、13日以降にハマスによって返還されたことになる。
生存の人質20人は全員、13日に解放された。引き換えにイスラエルは、国内で収監していたパレスチナ人の囚人250人と、拘束していたガザ出身者1718人を解放した。
ハマスの軍事部門は15日、残りの遺体の捜索を続けるが、大規模な活動と専門機材が必要だと主張した。
イスラエルは、遺体の返還が遅れていることを受け、ガザへの支援物資の搬入量を制限すると脅している。

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ハマスがすべての遺体の収容は不可能だと主張した後も、トランプ政権の上級補佐官2人は、停戦合意の次の段階への移行準備が続いていると述べた。
これに対し、イスラエルの団体「人質・行方不明者家族フォーラム」は、残りの人質19人の遺体が返還されるまで、ネタニヤフ政権は停戦合意の「履行を直ちに停止」すべきだと訴えた。
イスラエルとハマスの合意は、全文は公表されてはいない。だが、イスラエルのメディアの報道によると、すべての人質の遺体をすぐに収容できない可能性を認めているとみられる。
米上級補佐官の一人は、捜索に時間がかかる理由として、ガザの破壊の規模があると指摘。遺体のありかに関する情報に報奨金が支払われる可能性があるとした。
こうしたなかハマスは、10日に停戦が発効して以降、ガザで20人以上がイスラエル軍に殺害されたと主張している。
現在もガザ地区の半分以上を掌握しているイスラエル軍は、脅威となるものには発砲しているとしている。
ガザ地区では、イスラエルから返還されたパレスチナ人の遺体の身元確認作業が進められている。16日にはさらに30体が返され、これまでの合計は120体となった。











