イスラエルのガザ学校空爆、アメリカが「透明」な説明要求

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パレスチナ自治区ガザ中心部で多数の人々が避難していた国連運営の学校をイスラエル軍が空爆したことをめぐり、アメリカは6日、イスラエルに完全な「透明性」を求めた。この空爆の死者は少なくとも35人に上っている。
複数の現地ジャーナリストはBBCに対し、イスラエルの戦闘機が6日午前、ヌセイラト難民キャンプの南東部にあるアル・サルディ学校の最上階の教室に、ミサイル2発を撃ち込んだと述べた。
住民が密集する同キャンプで数十年間、支援活動をしている国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)によると、学校には当時約6000人が避難していたという。
イスラエル軍は、学校内の「(イスラム組織)ハマスの施設」を「正確に」攻撃したと説明。学校の航空写真を示し、上層の2つの階にある教室が「テロリストがいた場所」だとした。
これに対し、ハマスが運営するガザの「政府メディア局」は、この主張は正しくないとしている。
こうしたなか、米国務省のマシュー・ミラー報道官は6日、イスラエルは殺害したハマス戦闘員を特定し、発表する必要があると述べた。空爆の標的にした戦闘員をイスラエルが特定することはよくあるが、アメリカがそれを促すのはまれだ。
ミラー報道官は「死者の名前など、今回の空爆に関する情報をもっと公開するとイスラエル政府は言っている」、「イスラエルには完全に透明性をもち、その情報を公開することを期待している」と述べた。
また、「この空爆で子ども14人が殺されたという主張を目にしている。もしそれが正確な情報なら、14人の子どもたちはテロリストではない」と話した。

6日午後になり、イスラエル軍のダニエル・ハガリ報道官は、今回の空爆で殺害したとして、ハマスと、別の武装組織「イスラム聖戦」の戦闘員計9人の名前を発表した。ハガリ報道官は「情報を検証」後、さらに多くの戦闘員を特定できる見込みだとした。
ソーシャルメディアに投稿された映像には、いくつかの教室が破壊され、遺体が白い布や毛布に包まれている様子が映っている。
死傷者は近くの町デイル・アル・バラフにあるアル・アクサ殉教者病院に運ばれた。死者数についてはさまざまな報道が出ている。
ハマスが運営するガザ保健当局は、子ども14人と女性9人を含む40人が殺害され、74人が負傷したと発表した。一方、UNRWAのフィリップ・ラザリーニ事務局長は、少なくとも35人が殺され、それより多くの負傷者が出ていると述べた。
学校で生活していた男性、ウダイ・アブ・エリアスさんは「眠ってたら突然、大きな爆発音が聞こえ、粉々になったガラスや建物の破片が降ってきた」、「煙が充満し、何も見えなかった。生き延びられるとは思わなかった」とBBCアラビア語に話した。
国連のアントニオ・グテーレス事務総長は報道官を通じ、国連施設は「不可侵」であり、紛争時には「すべての当事者」によって保護されなければならないとし、今回の空爆を非難した。
停戦案をめぐる動き
ガザでの戦闘をめぐっては、ジョー・バイデン米大統領がイスラエルの停戦案だとするものを公表しており、米政府関係者らはこれを推進する活動を続けている。
6週間の停戦で始まり、恒久的な「敵対行為の停止」とガザ再建を目指す3段階からなるこの停戦案に対しては、ドイツ、フランス、イギリスが6日、アメリカとの共同声明で改めて支持を表明した。
米中央情報局(CIA)のウィリアム・バーンズ長官は6日、カタールの首都ドーハで同国とエジプトの仲介者らと会い、この停戦案について協議した。エジプトの高官らは、大きな進展はなかったとロイター通信に話した。











