スーダンでモスクにドローン攻撃、70人以上殺害される 医療関係者がBBCに話す

Xに投稿された動画のスクリーンショット。かなりぼやけているが、赤い屋根の建物が破壊された様子が写っている

画像提供, X

画像説明, ドローンによる攻撃で破壊されたモスク

バーバラ・プレット=アッシャー・アフリカ特派員、ピーター・ムワイ記者(BBCヴェリファイ)

アフリカ・スーダン西部のダルフール地域で19日、モスク(イスラム教の礼拝所)がドローン攻撃を受け、70人以上が殺害された。医療関係者がBBCに話した。

医療関係者によると、死者は78人、負傷者は約20人に上る。ただし、建物のがれきから遺体を収容する作業は現在も続いているという。

北ダルフール州の州都エル・ファシールで発生したこの攻撃については、準軍事組織「迅速支援部隊(RSF)」によるものと非難されているが、同部隊は責任を認めていない。

RSFとスーダン軍は、2年以上にわたり激しい内戦を続けている。

RSFはこのところ、スーダン軍が北ダルフール州で唯一維持しているエル・ファシールの完全掌握を目指し、勢力を拡大している。エル・ファシールでは現在も、戦闘によって孤立した30万人以上の民間人が暮らしている。

住民の一人はBBCに、朝の礼拝中にドローンがモスクを攻撃し、数十人が即死したと話した。

BBCヴェリファイ(検証チーム)は、モスクの隣に白布や毛布で包まれた約30体の遺体が並べられている映像を確認した。このモスクは、市の西部に位置していた。

RSFがエル・ファシール攻勢を再開

RSFは今週、エル・ファシールに対する攻勢を再び開始した。同市は1年以上にわたり包囲されている。報道によると、この攻勢では、市の近くにあるアブ・ショウク避難民キャンプも激しく攻撃された。

各地の戦争の状況を監視している米イェール大学の人道研究所によると、人工衛星画像からはRSFの部隊が現在、このキャンプの大部分を掌握していることがうかがえる。

また、RSFが、スーダン軍と同盟関係にある武装組織の連合体「合同治安維持部隊」の司令部にも侵入したことが、人工衛星写真で把握できているという。

この司令部は、国連の旧施設内に位置しており、防衛の重要拠点とされている。

BBCは、RSFの戦闘員がこの広大な施設内にいる様子を映した映像を確認しているが、同部隊が司令部を完全に掌握したかは不明だ。

戦闘員が前進したと思われるこうした様子から、エル・ファシールの空港やスーダン軍の師団司令部が、RSFの直接的な射程圏内に入ることになる。

人道研究所は、スーダン軍がすぐに増援を受けない限り、エル・ファシールはRSFの手に落ちると警告している。

RSFが市全域を掌握すれば、同部隊によるスーダン西部地域の支配が固まり、スーダン軍が北部および東部を掌握するという、事実上の分断が強まることになる。

スーダンのアナリストや活動家は、市内に残る住民の大半を占める民族集団をRSFが敵視していることから、RSFが住民を標的にするだろうと懸念している。

国連の報告書は19日、スーダンで「紛争の民族化が進行している」と警告。スーダン軍とRSF双方が、敵対勢力と協力したとされる住民に報復していると指摘した。

また、国連や他の国際機関は、RSFが制圧した地域で非アラブ系住民に対して組織的な民族浄化政策を実施していることも記録している。

国境なき医師団(MSF)は最近の報告書で、RSFの部隊が「非アラブ系住民をエル・ファシールから『一掃する』計画について語った」と明らかにした。

RSFはこれまで、このような非難を否定し、「部族間の紛争」には関与していないと主張している。