タイ、カンボジアとの国境紛争めぐる共同宣言の履行を停止

画像提供, EPA
タイは9日、今年7月に発生したカンボジアとの国境紛争をめぐる共同宣言の履行を停止すると発表した。両国は先月26日、東南アジア諸国連合(ASEAN)首脳会議が開かれたマレーシア・クアラルンプールで、共同宣言に署名したばかり。署名式典にはアメリカのドナルド・トランプ大統領が出席した。
タイ政府報道官によると、履行停止は、同国シーサケート県のカンボジア国境付近で地雷が爆発し、兵士2人が負傷したことを受けてのもの。
7月に発生した両国の国境紛争では、40人以上が死亡した。10月の共同宣言は、両国国境に恒久的な平和をもたらすはずだった。
カンボジア側は、共同宣言に引き続きコミットしているとしていた。
タイのシーハサック・プアンゲートゲーオ外相は、10月の署名式典で、この文書を和平協定とは呼ばず、「クアラルンプールでの会談の成果に関するタイおよびカンボジア両首相による共同声明」という自国側の呼称を固持していた。
タイのアヌティン・チャーンウィラクン首相は10日、国防当局の決定に同意するとし、「安全保障上の脅威は(中略)実際には弱まっていない」と述べた。
タイの英字紙バンコク・ポストによると、シーサケート県での地雷爆発で、巡回中の兵士たちが負傷した。うち1人は足を失ったという。
アヌティン首相は11日にも、負傷した兵士を訪問するとした。
タイとカンボジアの係争は、100年以上前、フランスによるカンボジアの植民地支配後に、両国の国境が画定された時期にさかのぼる。
この対立によって、長年にわたり衝突が繰り返されてきた。直近の衝突では30万人が避難を余儀なくされた。
7月に起きた国境での衝突では、発生から数日後に両国が即時停戦で合意。10月には共同宣言に署名した。
共同宣言で両国は、係争中の国境地域から重火器を撤収し、一帯に暫定的な監視団を設置することで合意した。
共同宣言の第2段階には、タイで拘束されているカンボジア兵18人の釈放が含まれる予定だった。








