米中が追加の港湾使用料発効、貿易摩擦が再燃

上海コンテナ・ターミナルの積載クレーンの横に停泊する貨物船を上空から撮影した写真

画像提供, EPA-EFE

オズモンド・チア・ビジネス記者

アメリカと中国の貿易摩擦が激化する中、両国は14日から、互いの船舶に対して新たな港湾使用料を課し始めた。

中国は、自国の海運業界を「差別的な」措置から保護すると説明。使用料はアメリカが所有、運航、建造、または船籍登録した船舶に適用されるが、中国で建造された船舶には適用されないと説明している。

この措置は、アメリカが中国船舶に対して課している料金への報復として実施されるもの。アメリカ政府は、アメリカの海運企業を支援するための措置だと主張している。

中国政府は先週、レアアース(希土類)輸出の管理強化措置と併せて港湾使用料を発表した。これに対しアメリカのドナルド・トランプ大統領は、中国に対して追加の100%関税を課すと警告した。

アメリカは14日、輸入木材、台所用キャビネット、布張り家具に対する新たな関税を発効させた。こうした製品の多くは中国から輸入されている。

こうしたなか、アメリカのスコット・ベッセント財務長官は13日、トランプ大統領と中国の習近平国家主席が、貿易摩擦の緩和を図るため、10月下旬に韓国で会談する予定だと述べた。

「100%の関税は必ずしも実施される必要はない(中略)先週の発表にもかかわらず、両国の関係は良好だ。対話のルートは再開されているので、今後の展開を見守ることになる」と、ベッセント氏は話した。

中国商務省の報道官は14日、「中国の立場は一貫している。争いがあれば最後まで戦う。対話があれば、扉は開かれている」と述べた。

一方で、「アメリカは脅迫と共に新たな制限措置を課しながら、同時に対話を要求することはできない。これは中国との正しい関わり方ではない」と非難した。

中国の国営メディアは、アメリカによる中国船舶への課徴金が、両国間の海上輸送協定に違反していると報じた。

業界にとって「膨大な」コストに

中国中央電視台(CCTV)は、中国の港に寄港するアメリカ関連の船舶には、報復措置として現在、1トンあたり400元(約8500円)の料金が課されると報じた。

この使用料は、アメリカが中国船舶に課した港湾使用料とほぼ同水準。アメリカ企業が運航する船舶や、アメリカ企業が25%以上の持分を保有する船舶にも適用される。

この料金は毎年引き上げられ、2028年4月には1トンあたり1120元に達する見通しだと、CCTVは伝えている。

船舶貨物アナリストのクレア・チョン氏は、石炭などの乾貨物や原材料を運ぶ船舶は、14日からから最大300万ドルの港湾料金を支払う可能性があると指摘。チョン氏の試算によると、2028年には、約20万トンの乾貨物を運ぶ最大級の船舶が1000万ドルを超える料金を支払う可能性もあり、こうした料金が業界にとって「膨大な」コストとなるという。

一方で、世界の乾貨物船隊のほぼ半数を占める中国建造の船舶が免除対象となることで、新たな港湾料金の影響が一部緩和される可能性があるとも、チョン氏は指摘した。

中国政府はこの日さらに、韓国の造船大手ハンファオーシャンの米子会社5社を制裁対象に追加し、アメリカとの緊張をさらに高めた。

両国は5月、互いに相手国の製品にかけていた3けたの関税を引き下げることで合意した。それまでは、両国が貿易を停止させることが心配されていた。

これにより、アメリカは中国製品に対する関税を、年初に比べて30%上乗せした。一方の中国は、米製品に10%の関税を課すことになった。