【2023年ラグビーW杯】 日本、アルゼンチンに敗退 決勝トーナメントに進めず

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ラグビーのワールドカップ(W杯)フランス大会は8日午後(日本時間同夜)、ナントで1次リーグD組の試合があった。日本(世界ランキング12位)は27-39でアルゼンチン(同9位)に敗れ、ノックアウトステージ(決勝トーナメント)には進めなかった。
この試合に勝ったチームがD組2位で1次リーグを突破することが決まっていた。アルゼンチンは同組1位のイングランドと共に、ノックアウトステージに進む。日本は同組3位となり、2大会連続のベスト8入りは果たせなかった。
アルゼンチンは14日夕(日本時間15日未明)にウェールズ(同7位)と準々決勝を戦う。
リードされるも食らいつく
アルゼンチンはこの試合、開始早々に先制点を挙げた。前半2分、ラインアウトからモールで押し込むと、サンティアゴ・チョコバレスが日本の守備の間を突破。ゴール中央付近にトライを決めた。コンバージョンキックはエミリアーノ・ボッフェーリが難なく成功させた。
いきなり劣勢に立った日本は、果敢に攻めた。前半11分には、齋藤直人がゴールに背を向けた状態でオーバーヘッドキックのパスを出し、見事に成功。その後のラックでノックオンがあり得点に至らなかったが、もしトライまで行っていたら、W杯の伝説のプレーとなりうるものだった。
攻勢をかけ続けた日本は前半16分に追いついた。アマト・ファカタヴァが左サイドでボールを受けると、前方に蹴り出し、自ら駆け上がってキャッチ。そのまま持ち込んでトライを決めた。コンバージョンキックも、今大会キック好調の松田力也が成功させた。
勢いに乗りたい日本だったが、前半23分、ピーター・ラブスカフニが相手頭部にぶつかる危険なタックルをしたとして10分間のシンビン(一時退場)に。1人少ない不利な状態となった。
それに乗じるように、アルゼンチンは前半28分、再びリードを奪った。松田のドロップゴールに対するブロックからカウンター攻撃を展開。フアン・クルス・マリアのオフロードパスを受けたゴンサロ・ベルトラノウが突進し、左サイドをトップスピードで駆け上がっていたマテオ・カレラスにパスを送った。カレラスはインゴール角にトライ。コンバージョンキックはボッフェーリが外したが、アルゼンチンは12-7で優位に立った。
ボッフェーリは前半35分、今度はペナルティーゴールの機会を得た。これに確実に成功。アルゼンチンのリードは8点に広がった。

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日本は前半終了間際の38分、ようやく波状攻撃を繰り出す。左への展開から、シオサイア・フィフィタが相手守備を突破。
日本は14-15の1点差で前半を終えた。
2点差から引き離される
流れを引き寄せたい日本だったが、後半も最初に得点したのはアルゼンチンだった。後半6分、連続攻撃から、最後は再びカレラスが守備をかわしてトライ。ボッフェーリがコンバージョンキックも決め、リードを広げた。
だが、日本も反撃に出る。後半11分には、アルゼンチンの反則で得たペナルティーゴールを松田がきっちり成功。さらに16分には、レメキ・ロマノ・ラヴァが40メートル以上のドロップゴールを決め、20-22と2点差に詰め寄った。
日本はボールを支配する時間が増えたが、アルゼンチンは後半18分、一つのチャンスで確実に加点した。右への展開から、フアン・クルス・マリアがキラーパスを発出。これを受け取ったボッフェーリが走り込んでトライを決めた。ボッフェーリはその後のキックも成功させた。
9点を追う展開となった日本は、後半26分、交代出場したばかりのジョネ・ナイカブラがトライ。コンバージョンキックは外側の難しい角度からとなったが、松田が見事に成功させ、再び2点差に迫った。

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しかし、そのわずか2分後、アルゼンチンのカレラスが驚異的なパワーとスピードで日本の守備陣を振り切り、この試合で自身三つ目のトライを決めた。コンバージョンキックもニコラス・サンチェスが成功させた。
アルゼンチンはさらに後半35分、日本の反則でペナルティーゴールを選択。ハーフウェーライン付近からサンチェスが決め、39-27と12点差をつけた。
そして、そのままノーサイドとなった。
「頂上に桜を咲かせられなかったが」
日本の主将の姫野和樹は試合後、「チームのみんなをまずは誇りに思う。ここに来るまでたくさんの努力をしてきた。結果が出なくて残念だが、ここまで選手が頑張れたのはファンの皆さんのおかげだと思う」と述べた。
また、「今回エベレストの頂上に桜を咲かすことはできなかったが、自分たちのレガシー、文化などは次に受け継がれていくと思う」と話した。
ジェイミー・ジョセフ監督は、「監督の立場からすると、選手たちは全力を出し切ってくれた。全員、泣き崩れ、感傷的な場面もあり、心が痛んだ。しかし、時間と共にすべて消えるだろう」と話した。
指揮官として最後の試合となったことについては、「私はただのまとめ役だ。本当にタフで難しい状況の中で、選手たちは2019年のW杯から、このW杯で誇りに思えるステージまで進んでこられた」と述べた。

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