黒海で動けなくなっていた商船、オデーサ港を出港 ロシアに攻撃される恐れも

画像提供, Reuters
黒海を航行する船がロシアの標的にされる恐れがあるなか、香港の商船が16日、ウクライナ南部オデーサ港を出港した。
黒海を行き来する船をめぐっては、ウクライナの穀物を安全に輸出するための国際合意が成立していた。しかしロシアは先月、この合意から離脱。ウクライナの港に向かう船を軍事目標とみなす可能性があるとした。
それを受けてウクライナは先週、黒海に「人道回廊」を設定したと発表した。
ロシアはこの回廊を認めるのか明言していない。
16日に出港したのは、香港船籍のジョセフ・シュルテ号。ロシアがウクライナへの全面侵攻を開始した2022年2月から、オデーサ港で動けなくなっていた。
ウクライナのオレクサンドル・クブラコフ副首相は、「最初の船舶が、グレート・オデーサの港を発着するための商船用の臨時回廊を利用した」とフェイスブックに書き込んだ。
副首相によると、この船はコンテナ2114個を積んでおり、食料など3万トン以上の貨物が中に入っているという。副首相は、この回廊は黒海に閉じ込められた船を退避させるために使われるとした。
ロイター通信によると、ジョセフ・シュルテ号を中国の銀行と共同所有するベルンハルト・シュルテ・シップマネジメントは、船がトルコ・イスタンブールに向かっていることを認めた。
ウクライナは穀物と油糧種子の主要輸出国。黒海で輸送船の航行が封鎖され、世界的な食料価格高騰を招いている。
ドナウ川の港に攻撃

画像提供, EPA

一方、オデーサの南西約260キロメートルにあるドナウ川沿いの河川港レニでは、ロシアの空爆で穀物貯蔵施設が損壊した。ウクライナ当局が明らかにした。
ウクライナ当局が公表した写真では、貯蔵施設が破壊され、穀物やひまわりが散乱している。レニはモルドヴァやルーマニアと国境を接している。
業界関係者はロイター通信に、レニ港は操業を続けていると話した。
ロシアは今回の攻撃についてコメントしていない。
ロシアは今週に入り、ウクライナに向かう船に警告射撃を行っている。

他方、ウクライナ当局は、東部ドネツク州の小集落ウロジャイネをロシア軍から奪還したと発表した。
ウクライナ軍はここ数カ月、主に東部と南東部で大規模な反転攻勢を展開している。西側から何十億ドル相当もの軍事物資を提供されているが、わずかしか前進できていない。
今週になって、ドネツク州バフムート周辺で3平方キロメートルを奪還したと発表したが、南部では「強力な抵抗」に直面しているとしている。
激しい戦闘となっている東部では、多くの住民が避難している。
こうしたなか、ロシアは防空システムが一晩で、ドローン(無人機)3機をモスクワ近郊で撃墜したと発表した。このところ、ロシアの都市が狙われる攻撃が続いている。









