ウクライナ、米供与のクラスター弾を「効果的に」使用=米高官

Ukrainian soldiers firing artillery

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画像説明, ウクライナの反転攻勢は見込まれていたよりスローペースとなっている

アメリカの政府高官は20日、アメリカがウクライナに供与したクラスター弾が、ロシア軍に対して使用されていると明らかにした。

米国家安全保障会議(NSC)のジョン・カービー戦略広報調整官は、クラスター弾がロシアの防衛拠点や作戦に対して「効果的に」使われていることが、ウクライナ側からの初期の報告からうかがえると述べた。

カービー氏は、「ウクライナは適切に使っている」、「効果的な使い方をしており、ロシアの防衛陣形や防衛のための部隊移動に実際に影響を与えている。これについては、そのくらいにしておく」と述べた。

クラスター弾は、多くの小型爆弾を内包し、まき散らす。民間人にも脅威だとして、100カ国以上が使用を禁止している。

アメリカは、ウクライナが今夏の反転攻勢で弾薬不足状態だと訴えたことを受け、クラスター弾の供与を決定した。ウクライナの反撃は、大方が望んでいたより進みが遅く、犠牲も大きくなっている。

ジョー・バイデン米大統領はクラスター弾供与の決定を「非常に難しい」と表現した。同盟国のイギリス、カナダ、ニュージーランド、スペインは、クラスター弾の使用に反対した。

ウクライナはクラスター弾について、ロシア兵の集中を解く目的に限って使うと約束している。

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Presentational white space

アメリカが供与したクラスター弾の大部分は、「不発率」が2.35%未満とされる。不発の場合、何年にもわたって危険な状況を生む。

クラスター弾は、塹壕や要塞(ようさい)内の兵士への攻撃で効果的とされる。広範囲に小型爆弾がまかれるため、兵士は移動が困難になる。

A Russian bomblet fired in Kharkiv

画像提供, Reuters

画像説明, ウクライナ北東部ハルキウに投下されたロシアの小型爆弾
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ロシアはウクライナへの本格侵攻を昨年開始して以来、同じようなクラスター弾を使っている。民間人が暮らす地域でも使用している。

ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、アメリカがクラスター弾の供給を決定したことを受け、ロシアも同様の兵器を保有していると発言。アメリカが供給した弾が「私たちに使われれば」、ロシアも使用すると述べた。

ウクライナ東部でのウクライナ軍の作戦を指揮するオレクサンドル・シルスキー司令官は先週、「敵の歩兵に最大限のダメージを与える」ため、クラスター弾が必要だとBBCに話した。

「素早く成果を出したいと思っているが、現実にはまず不可能だ。ここで兵士が多く死ぬほど、ロシアにいる兵士の親族らは自分たちの政府に『どうしてなのか?』と問い詰めることになる」

シルスキー司令官はまた、クラスター弾が「すべての問題を解決する」わけではないと付け加えた。

さらに、クラスター弾の使用には賛否両論があると認めつつ、「もしロシア軍が使わなければ、私たちも良心がとがめて使えないだろう」とした。

cluster bombs