クリミアとロシア結ぶ橋で爆発、2人死亡 プーチン大統領は「テロ」攻撃への報復を約束

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ウクライナ南部のクリミア半島とロシアを結ぶケルチ橋で17日、爆発があり、2人が死亡した。ロシアのウラジーミル・プーチン大統領は、「テロリスト」の攻撃に報復すると述べた。
ロシア政府は、この爆発がウクライナによるものだとしている。ウクライナ政府は公には責任を認めていない。ウクライナ軍オデーサ州司令部の報道官は、橋の道路のがれきや、壊れた線路の写真を投稿した。これらの写真は本物か確認されていない。
プーチン大統領は17日夜のテレビ演説で、ウクライナが「無意味」で「残酷」な攻撃を行ったと非難した。
ウクライナ国境に近いロシア・ベルゴロド州のヴャチェスラフ・グラトコフ知事は、メッセージアプリ「テレグラム」への投稿で、17日の爆発でロシア人夫婦が亡くなり、この夫婦の14歳の娘が負傷したと述べた。
ロシア外務省のマリア・ザハロワ報道官は、ウクライナがイギリスとアメリカの「直接的な関与」を受けてケルチ橋を攻撃したと批判したが、この主張を裏付ける証拠は示さなかった。
プーチン氏と共にテレビ演説したマラト・フスヌリン副首相は、ケルチ橋は11月1日までに完全に修復される予定だと説明。9月15日には一方通行での運用を再開すると述べた。
クレムリン(ロシア大統領府)のドミトリ・ペスコフ報道官は、この件と、ウクライナの黒海を通じた穀物出荷協定への参加をロシアが停止したことには関係がないと述べた。


ドローン攻撃か
ロシアの運輸省は、橋脚には損傷がないとして、調査継続の方針を示した。未検証の報告では、17日の早い時間帯に爆発音が聞こえたという。
ロシア当局は、ウクライナが2隻の無人水上艇(USV)を使ってケルチ橋を攻撃したとしている。
BBCはこの主張について、目視できる証拠を確認していない。
しかし、BBCロシア語が取材したウクライナ治安当局の関係者は、攻撃は同局が行ったもので、水上ドローン(無人機)を使ったと述べた。
防衛アナリストのスチュアート・クロウフォード氏はBBCに対し、橋への攻撃にはドローンが使われたとみていると語った。
また、ロシアとウクライナ双方が情報を出したがならないため、攻撃の詳細は不明のままになるだろうと指摘した。
ここ1年で起きたケルチ橋への大規模な攻撃は、これで2度目。ケルチ橋では昨年10月にも大きな爆発があり、一部が通行止めになっていたが、今年2月に全面的な通行を再開していた。
昨年10月の爆発については、今も原因は不明なままだ。当時の映像には、多くの車やトラックが橋を渡る中で大きな火の玉がはじける様子が映っていた。
ロシア軍の重要補給ルート
ロシアは2014年にクリミアを違法に併合した後に、ケルチ橋の建設を開始。プーチン氏が自ら先導し、2018年に開通した。クリミア半島とロシアの間のケルチ海峡にかかり、道路と鉄道が並行している。橋は、ウクライナ南部を占領するロシア軍にとって重要な補給ルートとなっている。
今回の攻撃では、道路に損害があったものの、並行する線路に影響はなかった。
ロシア当局は、橋の損傷によってクリミア半島に立ち往生しているロシア人観光客らに対し、昨年の侵攻開始からロシア占領下にあるウクライナ南部地域を、車で通行するよう求めている。これに伴い、夜間外出禁止令の時間を短縮し、軍隊がルートを「安全」に保つとしている。
クリミア半島は2014年の併合以降、ロシア人にとって人気の観光地となっているが、半島とロシア本土を結ぶ旅客機は、ウクライナ侵攻以降、運航が停止している。
ウクライナ軍は現在、南部と東部の占領地域を奪還するための反転攻勢を進めている。
クライナのハンナ・マリャル国防次官はテレグラムへの投稿で、先週に18平方キロメートルを奪還したと説明。これにより、反転攻勢開始以降に奪還した領土は210平方キロメートルとなった。







