BBC司会者との間に「不適切なことはなかった」と若者の弁護士 性的写真購入疑惑

Members of the media outside BBC's New Broadcasting House on Monday, 10 July

画像提供, Reuters

画像説明, 英ロンドンのBBC前に集まる報道陣(10日)

BBCの司会者が10代の若者に性的な写真を要求し、金銭を払い続けたとする報道をめぐり、この若者の代理人弁護士は10日、司会者との間で「不適切なことはなかった」とし、若者が被害を受けたとする母親の主張は「ばかげている」と語った。

イギリスの大衆紙サンは7日の記事で、BBCの男性司会者が3年間にわたり性的に露骨な写真を10代の若者に要求し、計3万5000ポンド(約640万円)を支払ったと報じた。相手は当初、17歳だったという。

現在20歳の若者の母親はサンの取材に対して、若者が受け取った金銭をクラック・コカインの購入に充て、今では常習者になったと説明。支払いが続けば自分の子供は「死んでしまう」と話したとされる。

同紙はさらに8日母親の話として、このBBC司会者が自宅で下着姿になり「私の子が相手をするのを待ち構えている状態」の写真も存在すると報じた。

だが、若者の代理人弁護士は10日、BBCに対し、「不適切あるいは違法なことは何もなかった」と説明。記事が掲載される前に、若者は母親の主張を否定するメッセージを同紙に送っていたと述べた。

同紙は母親の主張を裏付ける証拠を確認したとしている。

母親の主張は「ばかげている」

10日にBBCに届いた書簡の中で弁護士は、若者が7日夕にメッセージアプリ「ワッツアップ」で、母親の主張は「全くの間違いで、事実ではない」とのメッセージをサンに送信したと説明。

それにもかかわらず、サンは「不適切な記事」を掲載したと主張し、こう続けた。

「誤解を避けるために申し上げておくが、私たちのクライアントと、BBC司会者との間には不適切あるいは違法なことは何もなかった。サンが報じた疑惑はばかげている」

また、報道はプライバシーの侵害にあたるとし、サンとBBCがともに若者に連絡を取らなかったことを批判した。

「7月6日金曜日に疑惑が報じられる前に、サンの関係者は誰一人、私たちのクライアントに連絡を取ろうとしなかったようだ」

弁護士は、母親と若者は疎遠になっていると主張している。

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サン側の主張

これに対し、サンは、「私たちは、ある司会者の言動と子供の福祉について、非常に懸念を募らせBBCに苦情を申し立てた、2人の親たちについての記事を掲載した」とした。

「親たちの苦情に、BBCは対処しなかった」

「私たちは親たちの懸念を裏付ける証拠を確認した。いまは、BBCが適切に調査する番だ」

BBCニュースが若者側から届いた法的書簡の抜粋を公開した後の10日夕、サンは新たな記事を掲載した。

新たなインタビュー記事では、若者の母親と継父が、自分たちの主張は「変わらない」と述べた。

これまで記事は、「(若者の)家族が最初の苦情申し立てをした後、適切な聞き取りを行うための電話がBBCからかかってくることはなかった」としていた。しかし、今回の記事は継父の話として、「1時間にわたって」BBCに主張を伝えたとしており、食い違いがあるようにもみえる。

また、継父はこの件について警察に相談したものの、「違法ではないので何もできない」と言われたとしている。

BBCニュースは若者の身元を把握しておらず、親たちと直接話はしていない。

また、サンが主張する一連の証拠、あるいは同紙が先週末に家族から手渡されたと報じた書類は確認していない。

警察は現時点では捜査せず

BBCは9日、司会者を出演停止にしたとした。司会者の名前は明らかにしていない。

BBCはこの日の声明で、「適切な次の段階をきちんと伝えるために事実を確定すること」に、可能な限り迅速に取り組んでいると述べた。

ロンドン警視庁は、司会者をめぐる疑惑に関するBBCからの情報を 「評価しているところ」だが、現在のところ捜査はしていないという。

警視庁の報道官は、複数の刑事とBBCの代表者らが10日にヴァーチャル・ミーティングを行ったと説明した。