トルコ大統領選、28日に決選投票 エルドアン氏と野党統一候補で
ポール・カービー(アンカラ)

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トルコの大統領選挙は、現職のレジェップ・タイイップ・エルドアン氏と野党統一候補との間で決選投票が実施されることになった。選挙管理委員会が15日、発表した。
選管によると、14日の大統領選ではエルドアン氏が得票率49.51%、野党統一候補のケマル・クルチダルオール氏が同44.88%だった。
エルドアン氏はリードしたが、勝利に必要な過半数の得票には届かなかった。
決選投票は28日に行われる。エルドアン氏が明らかに優勢とされている。
クルチダルオール氏は選管の発表に先立ち、支持者らに対し「絶望しないように」と呼びかけ、共に選挙を戦うよう訴えた。
ただ、今後2週間で野党連合が5ポイント近い差をどう縮められるかは明らかではない。3位だった極右のシナン・オアン候補は投票率5.17%だったが、その票がすべて中道左派主導の野党連合に流れる可能性は低そうだ。
世論調査とは異なる結果に
エルドアン氏はトルコで20年以上、政権を握り続けている。当初は首相を務め、のちに大統領となった。その権力は2016年のクーデター未遂事件後にさらに拡大している。
多くの世論調査は、14日の投票ではクルチダルオール氏が勝利するとの見通しを示していた。ところが今回の結果となり、エルドアン氏の支持者らはアンカラの党本部の外で夜遅くまで祝った。
バルコニーから演説したエルドアン氏は、得票が主な対立候補より260万票多かったと報告した。
野党側はクルチダルオール氏が統一候補となったことで、政権奪取のチャンスがこれまでで最も高まったとみられていた。同氏は急速なインフレと、エルドアン氏に全権をもたせる大統領制を終わらせると訴えた。
しかし、当初の勝利への確信は失望に変わった。クルチダルオール氏は、「第2回投票では絶対に勝利する」と支持者に訴えかけた。


選管によると、開票はすべて終了しており、投票率は88.92%だった。しかし、国外で投じられた多くの票はまだ集計されていない。
国際監視団体OSCEは、今回の選挙にいくつかの欠陥があったと指摘。エルドアン氏と与党が「不当な優位」を得ていたとした。
具体的には、「偏ったメディア報道」や、親クルド派政党への脅迫、同党の前共同指導者と慈善家オスマン・カヴァラ氏が投獄されていることを問題視。さらに、2月に発生した地震の被災者のための投票支援が限定的だったと指摘した。

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2月の地震では5万人以上が死亡。エルドアン氏は対応の遅さを批判された。
しかし、与党・公正発展党(AKP)の地盤とされる被災地域の8都市では、選挙結果にほとんど影響がみられなかった。うち7都市でエルドアン氏の支持率は60%を超え、ガジアンテプが59%だった。
14日は大統領の椅子だけでなく、議会の600議席も争われた。エルドアン氏はここでも健闘し、与党は過半数の317議席前後を獲得する見通しとなった。
大統領選で3位だったオアン氏が得た279万票の行方に注目が集まっている。同氏は、自らが立候補していなければ1回の投票で選挙は終わっていただろうとBBCトルコ語に話し、エルドアン氏が勝利していただろうとの見方を示した。
オアン氏は、経済の苦境や地震、エルドアン氏の長期支配など、与党が多くの問題に苦しんでいるのに勝利できなかったとして、野党を容赦なく批判した。
同氏がどちらかの候補者への支持を表明したとしても、同氏に投票した人が決選投票でそれに同調するかは怪しい。










