韓国、徴用工問題で財団が賠償を肩代わりへ 日本との間で解決図る
ジーン・マケンジー(ソウル)、ニコラス・ヨン(シンガポール)

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韓国政府は6日、第2次世界大戦中に日本の工場などで強制労働させられた自国民に補償金を支払う「解決策」を発表した。韓国では批判の声が上がっている。
韓国政府の案は、日韓関係で長い間障害となってきた、日本による植民地支配への怒りを解くことが目的。
両国政府の関係者は、この案を画期的なものとして歓迎した。
しかし、韓国の被害者や反対派は、日本の責任を問う内容になっていないとして批判している。
日本は1910~1945年に朝鮮半島を植民地にした。戦時中、同半島から約15万人が徴用工として日本に動員され、工場や炭鉱で働かされた。
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ソウルでは6日、抗議者たちが外務省の前で抗議デモを行い、韓国企業が被害者のための公的基金に資金を拠出するという同国政府の計画を非難した。
一方、日本政府は、韓国が日本企業2社に賠償金の支払いを要求しないことを歓迎した。韓国の歴代政権は、日本側に賠償金を支払わせようとしてきた。
韓国大法院(最高裁)は2018年、日本企業に対し、強制労働の被害者15人への賠償を命じた。しかし、日本企業(三菱重工業と日本製鉄=旧新日鉄住金)がこれを拒み、韓国で反日感情が高まっていた。
だが、韓国の尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領は昨年の就任以来、東アジアのもう1つの米同盟国である日本との関係修復に努めてきた。アメリカも両国に対し、関係改善を求めてきた。
ジョー・バイデン米大統領は6日、この韓国政府の案を「画期的」だとした。
韓国政府の計画では、1965年の日韓請求権協定で日本から経済協力金を受けた韓国企業が寄付金を拠出。300万ドル(約4億円)規模の基金をつくり、原告15人の家族に分配する。
原告15人のうち生存しているのは3人だけで、全員が受け取りを拒否するとしている。

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韓国政府の案は、朴振(パク・チン)外相が発表した。その際、「悪循環」を断ち切ることが国益にかなうと考えていると述べた。
韓国の聯合ニュースによると、朴氏は日本が「前向きに対応し(中略)日本企業には自発的な貢献と包括的な謝罪」を望むと表明。
「コップの水に例えるなら、コップは半分以上が満たされていると思う」と記者団に話した。
日本の林芳正外相もこの計画を歓迎。政府として、国内企業の公的基金への参加を認めるとした。また、隣国同士の政治的・文化的交流が拡大することを期待すると述べた。
被害者側は批判
一方、韓国では原告を代表する団体が、この案を批判した。
被害者の弁護団は声明で、「韓国政府は事実上、告発されている日本企業の法的義務を免除している」と主張した。
聯合ニュースによると、被害者の梁錦徳(ヤン・クムドク)氏は、「物乞いの結果のようなお金は受け取らない」、「まず謝罪が必要であり、他のことは全てその後だ」と述べた。
韓国の主要野党・共に民主党の李在明(イ・ジェミョン)代表は、今回の案を「外交史上最大の屈辱であり汚点」だとした。
2018年の大法院判決で名指しされた日本企業が、基金に自主的に拠出するのかはまだ分からない。
ロイター通信によると、三菱重工業と日本製鉄はコメントしていない。両社とも、戦時賠償の問題は1965年の日韓請求権協定で解決されたとする、これまで出した声明と同じ姿勢を取っている。
同協定は、無償と有償の約8億ドル規模の賠償パッケージを含んでいた。日本政府は、植民地時代に関わる全ての請求権は解決されたと主張している。一方、韓国政府は長い間、これに異議を唱えてきた。
「慰安婦」問題では財団を解散
今回の新たな取り決めは、北朝鮮と中国の脅威が高まるなか、日韓が両国関係の大きな障害を克服し、安全保障面でより緊密に協力することを可能にすると期待されている。
1945年の終戦以来、戦時中の売春宿で日本によって性奴隷にされた「慰安婦」への補償問題など、両国間には一連の対立が起きている。
2015年には「慰安婦」問題の解決を目指し、両国は合意に至った。日本は謝罪し、生存している被害者を支援する10億円の財団を設立するとした。
しかしその3年後に韓国政府は、被害者の懸念を考慮するのに十分でなかったとして財団を解散。激しい外交論争へと発展した。










