「サル痘」の感染報告、欧米などで相次ぐ 保健当局が調査

Monkeypox under a microscope

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ヨーロッパ各国やアメリカ、カナダ、オーストラリアなどで、「サル痘」の報告例が相次ぎ、調査が進められている。保健当局と地元メディアが次々と発表した。

サル痘は非常にまれなウイルス性感染症で、天然痘などと同じ科に属する。中央アフリカや西アフリカに最も多く、それ以外の場所での感染例は通常、この地域への渡航歴と関連があるという。

イギリスの国民保健サービス(NHS)によると、軽症のまま終わる場合が多く、大半の感染者が数週間で回復する。

また、ヒトからヒトへの感染もしにくいため、市中感染のリスクは極めて低い。

The arms and legs of a 4-year-old girl with monkeypox in Liberia

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画像説明, サル痘に感染すると発疹(ほっしん)、発熱、頭痛、筋肉痛や背中の痛み、リンパ節の腫れ、寒気、倦怠(けんたい)感などの症状が出る

イギリスでは5月7日に、最初のサル痘の感染が報告された。患者は最近、ナイジェリアへの渡航歴があり、保健当局は、感染してからイングランドへ移動したとみている。

イギリス国内の患者は現在9人。感染源は特定されていないが、世界保健機関(WHO)は「地元での感染」だとみている。

アメリカでは18日、マサチューセッツ州の保健当局が、1人の感染を確認した。この患者は最近、カナダへの渡航歴があるという。保健当局は、患者の状態は「良好」で、「公共へのリスクはない」としている。

カナダもこの日、13件の感染疑いがあると明らかにした。さらに、スペインとポルトガルでも、それぞれ7人と5人の患者が確認された。

翌19日には、フランスとイタリア、スウェーデンで、それぞれ感染者が1人見つかった。スウェーデン当局は、感染経路が明らかではないとしている。イタリアの感染者は最近、スペインのカナリア諸島から戻って来たばかりだと報じられた。

ヨーロッパでは、サル痘に対するワクチンが承認されていない。しかしスペイン紙「エル・パイス」によると、スペイン当局は急激な感染拡大に備え、数千回分のサル痘ワクチンを購入したという。

オーストラリアは20日に、ヨーロッパへの旅行から戻ってきた男性がサル痘に感染していたと発表した。