米議会襲撃事件で初の評決、4時間の審理で有罪 連邦陪審

Rioters on 6 Jan 2021

画像提供, Getty Images

米ワシントンの連邦陪審は8日、今年1月6日の米連邦議会襲撃に参加した男性被告に、有罪評決を言い渡した。襲撃事件で陪審裁判にかけられた被告が評決を受けたのは今回が初めて。

テキサス州出身のガイ・レフィット被告(49)は、公務執行妨害など5件の罪に問われていた。陪審はわずか4時間の審理の末、全員一致で全ての起訴内容について有罪と判断した。

襲撃事件に絡む裁判は、今後何カ月かにわたり数百件が予定されている。レフィット被告の裁判は、一連の裁判の方向性を占うものとして注目されていた。

レフィット被告とは

捜査当局によると、レフィット被告は多くのトランプ支持者と共に、2020年米大統領選でジョー・バイデン氏が勝ったという選挙結果の認定を阻止するため、連邦議会を襲撃した。

レフィット被告は、極右武装集団「スリー・パーセンターズ」の一員とされている。襲撃のためにテキサスからワシントンまで車で移動し、スリー・パーセンターズの仲間を議事堂の階段へと誘導したとされた。

裁判で検察側は、レフィット被告が使った言葉を引用し、被告は襲撃の最中に「マッチの火をつけた」のだと陪審員らに説明した。

レフィット被告は最長で60年の禁錮刑を受ける可能性がある。量刑言い渡しは6月8日に予定されている。

レフィット被告の罪状は

レフィット被告の訴追には、1月6日当日やそれ以降に撮影された複数の動画が使用された。一連の動画でレフィット被告は、暴動の計画について話し合ったり、後に暴動への参加を自慢げに語ったりしていた。

議事堂前の群衆の中でヘルメット・カメラで撮影された30分間の映像や、当日の出来事を自慢げに話しているZoom通話の録画映像なども含まれていた。

19歳の息子ジャクソン氏も証言し、父親から口止めされていたと語った。

ジャクソン氏は、「父親から、もし自分を警察に突き出すならお前は裏切り者だ」、「そして裏切り者は撃たれる」と言われたと証言した。

別の証人であるロッキー・ハーディー氏は、レフィット被告と共に、武器と弾薬の入った車でワシントンに行ったと証言した。また、同被告が暴動の間、ピストルと拘束具を携帯していたと述べた。

一方、レフィット被告の弁護人ウィリアム・L・ウェルチ氏は、証人を呼ばず、証拠も提出しなかった。しかし被告について、暴動中に警察官を襲っていないと述べ、ものごとを誇張する傾向があると指摘した。

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議会襲撃事件では、これまでに750人以上が逮捕されている。この中には極右集団「プラウドボーイズ」や「オース・キーパーズ」のメンバーも含まれている。

その大半が軽罪での起訴で、すでに40人が禁錮刑の判決を受けている。

司法省は8日、プラウドボーイズのリーダーであるエンリケ・タリオ被告(38)を、議会襲撃にまつわる共謀容疑で逮捕したと発表した。

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<分析>タラ・マケルヴィー、BBCホワイトハウス記者

たった一人の男性被告の裁判だが、そこには非常に大きく広範囲に影響を及ぼす示唆が含まれている。全ての起訴内容に対して迅速に有罪評決が下された。これが、1月6日に関する今後の裁判の指針になるだろう。

評決の中で陪審は、議会襲撃は民主主義への攻撃だという信念を見せた。また、レフィット被告は物事を大げさに言うだけで危害を加える意図はなかったという主張について、見当外れだと一蹴した。

今回の有罪評決によって、1月6日の襲撃に関わって起訴されている何百人もが、陪審裁判を受けるくらいならと司法取引に応じる可能性が高くなった。

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