世界銀行、スーダンへの融資停止 軍事クーデターへの非難広がる

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世界銀行は27日、スーダンで軍が文民政府に対してクーデターを起こし、実権を掌握したことを受け、同国への融資を停止した。
スーダン軍は25日、民主的な政権を解散させた。政治指導者らが逮捕され、全国的な抗議行動と国際的な非難を引き起こした。
世銀のデイヴィッド・マルパス総裁は声明で、「スーダンでの最近の出来事に大きな懸念を抱いている。これが同国の社会的・経済的な回復と発展に劇的な影響を与えることを危惧している」と述べた。
アフリカ連合(AU)もスーダン軍による「違憲」な政権奪取を理由に、同国のAUへの参加資格を停止した。アメリカは7億ドル(約800億円)の経済支援を凍結した。
こうした支援の突如の停止は、すでに疲弊しているスーダン経済に悲惨な結果をもたらすことになりそうだ。
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スーダンは3月、滞納金を解消したことで約30年ぶりに世銀から数十億ドルの融資を受けることができた。世銀のマルパス総裁は当時、何年にもわたって深刻な危機に陥っていたスーダンが、経済的進歩を遂げようとしていると述べていた。
スーダンのアブダラ・ハムドク首相によると、世銀は同国の農業や輸送、医療、教育などを支援するために約30億ドルの援助を行っている。
ハムドク首相は先月の世銀での演説で、経済が安定する兆しを見せていることから、資金による変化が「実を結び始めた」と語っていた。しかし今、同国の経済は再び危機にさらされている。
AUはツイッターで、スーダン軍に拘束されていたハムドク首相が解放されたことを歓迎した一方、スーダンで文民政府が復権するまで同国のAU参加資格は停止するとした。
国営メディアは27日、6人のスーダン大使が軍によって解任されたと報じた。
たびたびクーデターの動き
世銀とAUの今回の動きは、クーデターを率いたアブドゥル・ファッターハ・ブルハーン将軍に民政復活の圧力をかけた。
スーダンでは2年前、長期にわたって政権を握ってきたオマル・バシル大統領が失脚。以来、民主化指導者らと軍指導者らが合意に基づき共同統治してきた。だた、対立も起きていた。
双方による合意は、スーダンの民政移管を目指す内容となっている。しかし、たびたびクーデターの動きが発生。つい1カ月前にも起きていた。
ブルハーン将軍はこの基本合意の責任者で、「内戦」を避けるためにクーデターが必要だったと述べている。
将軍はまた、スーダンは民主化と、2023年7月に予定されている選挙に向けてまだ動いていると主張しているが、突然の政権奪取には多くの国民が拒否反応を示している。
抗議活動
街頭での抗議活動はクーデター発生3日目の27日も続いた。兵士が群衆に向けて発砲し、少なくとも10人が死亡した。報道によると、軍は首都ハルツームの家々を回り、地元のデモ主催者を逮捕したという。
医師や石油労働者を代表する労働組合、スーダン銀行協会のスタッフらはデモへの参加を表明した。
同協会のスポークスマン、アブドゥル・ラシッド・ハリファ氏はBBCに対し、「我々はいかなる軍事行動や独裁にも断固として反対する」と述べた。










