【東京五輪・パラ】 米陸上選手、大麻使用で五輪出場資格停止 母の死が原因と

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アメリカの陸上短距離のシャカリ・リチャードソン選手(21)は2日、薬物検査で大麻の陽性反応が出たため、1カ月間の資格停止処分を受けたと明らかにした。これにより、東京五輪の陸上女子100メートルに出場できない見通しとなった。
リチャードソン選手は6月に代表選考会で100メートル走での出場権を獲得。今年初めには史上6番目に速い記録を打ち出していた。
陽性が発覚したのは、五輪の代表選考会での薬物検査。この選考会でのリチャードソン選手のタイムは10秒86だった。
アメリカの反ドーピング機関(USADA)は、リチャードソン選手が資格停止処分を受け入れたと発表。同選手の大麻使用はパフォーマンス向上のためではなく、「薬物乱用」だと位置づけている。
リチャードソン選手は2日、民放NBCの取材で、この選考会の1週間前に生母が亡くなったため、それを乗り越えるため大麻を使用したと説明した。
「あの時期、どうやって自分の感情を制御するか、この出来事をどう乗り越えるかさえ分かっていなかったことをお詫びします」
「(悪いと)決めつけないで。私は人間です。ただほかの人より少し走るのが速いだけの」と、リチャードソン選手は話した。
陸上競技連盟は支援を約束
資格停止処分は6月28日から1カ月間。
東京五輪の陸上競技は7月30日から始まるため、理論上はそれまでに資格停止は解除される。
しかし、代表選考会での結果が全て無効となるため、東京五輪出場の是非は、全米陸上競技連盟(USATF)と米五輪・パラ委員会が決定することになるとUSADAは説明している。
リチャードソン選手は五輪に出たいかと尋ねられると、今は自分自身に集中したいと答え、出場しない姿勢を示した。
USADAのトラヴィス・タイガート会長は、「ルールは明確だが、さまざまな点で痛ましい案件だ」と語った。
「リチャードソン選手にとっては犠牲の多い結果となったものの、責任を受け入れ謝罪した。私たちは自分の残念な判断を克服できるのだと教えてくれる、重要な先例になるだろう」
USATFは、リチャードソン選手を支援すると発表。「リチャードソン選手が今後もメンタルヘルス(心の健康)の問題を克服できるよう、十分なリソースを提供したい」と述べた。
大麻使用は最大4年の資格停止
大麻は世界反ドーピング機関(WADA)で禁止されている薬物で、陽性が判明すると最長4年の資格停止処分となる。
ただし、パフォーマンス向上のために使用したわけでないことが証明できれば、処分は3カ月まで短縮される。
さらに、アスリートが治療プログラムへの参加に合意すると、1カ月まで短縮されるという。







