ゴーン被告逃亡助けた疑いの米親子、日本側に引き渡し

画像提供, Getty Images
日産自動車の元会長カルロス・ゴーン被告(66)が日本から逃亡するのを助けたとされるアメリカ人の男性とその息子が1日、日本の当局に引き渡された。
親子は、米陸軍特殊部隊の元隊員で民間セキュリティー専門家のマイケル・テイラー容疑者(60)と、息子のピーター・テイラー容疑者。
ゴーン被告が2019年末に箱の中に隠れてプライベートジェット機で日本から逃亡するのを手伝った疑いで、昨年逮捕状が出されていた。
ゴーン被告は子ども時代に過ごしたレバノンに逃げた。レバノンと日本の間には容疑者引き渡し条約が結ばれていない。
<関連記事>
米マサチューセッツ州に自宅がある容疑者親子は、昨年5月にアメリカで逮捕され、同州ボストン郊外の拘置施設で勾留されていた。米連邦最高裁は先月、親子の日本への移送を認める決定を出した。
親子の弁護士によると、1日の早い時間に日本の当局者に引き渡されたという。
検察は親子について、130万ドル(約1億4000万円)を受け取り、ゴーン被告が2019年12月29日に日本から逃亡するのを助けたとしている。
父親のマイケル容疑者はかつて、アメリカン・インターナショナル・セキュリティー・コーポレーションという社名の軍事請負の民間企業を経営。米国外で困難な状況に置かれた人の脱出を支援していた。
米誌ヴァニティ・フェアによると、マイケル容疑者は20件近くの脱出作戦を成功させ、依頼人には1件につき2万~200万ドルの報酬を請求していたという。
パイロットらトルコで有罪
ゴーン氏の逃亡についてはこれまで多くのメディア報道が出ており、数週間から数カ月かけて細部まで計画が練られていたとされる。
NHKは、ゴーン被告が自宅を出て近くのホテルまで歩いて移動する様子が、監視カメラに映っていたと報じた。被告はそのホテルで2人の男と合流したとみられている。
ゴーン被告ら3人はその後、新幹線で大阪に移動。さらに、関西国際空港の近くにあるホテルに移ったとされる。
ゴーン被告は、黒色で大型の箱型荷物ケース2つのうち、1つの中に隠れたとみられている。それらの荷物ケースは当局の検査を受けることなく、プライベートジェット機に積み込まれたという。
トルコの裁判所は先月、同国の航空会社MNGの幹部1人とパイロット2人に対し、ゴーン被告の日本からの逃亡に関わったとして有罪判決を言い渡した。
「不正」なシステム
ゴーン被告は2018年11月、金融商品取引法違反の容疑で最初の逮捕をされた。2015年まで5年間の報酬を過少申告したとされた。
その後、いくつかの容疑が追加された。被告の個人資産を増やすために会社資金が使われたとする、日産の訴えに基づくものもあった。
億万長者のゴーン被告は東京拘置所で数カ月勾留された後、保釈された。自宅で24時間監視状態に置かれ、インターネットの利用も制限された。
ゴーン被告は逃亡後、レバノンで記者会見を開催。日本で金銭が絡む不法行為は一切していないとし、日本の司法制度は「不正」だと主張した。
自らのことを日本で捕らえられた「人質」と呼び、そこで死ぬか逃げるかの選択を迫られたと述べた。
さらに、取り調べは1日最長8時間に及び、妻キャロル氏との接触は一切禁止されたと訴えた。










