ブレグジットでハムサンドイッチまで没収 オランダ国境で英国からの入国者

Flyers are distributed, as part of the Get Ready For Brexit campaign, to truck drivers at the terminal of a ferry operator in the port of Rotterdam

画像提供, Getty Images

画像説明, ブレグジットのプロセスが完了し、欧州の国境では新たな輸入ルールでの対応が取られている

オランダの国境で、イギリスからやって来た運転手らがハムサンドイッチなどの食品を警備職員に没収されている。イギリスは昨年12月31日深夜に欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)プロセスを完了しており、国境ではブレグジット後の輸入ルールに基づく対応が取られているため。

食品を没収する様子は、オランダの公共放送NPOがこのほど撮影した。

映像には、オランダ当局が輸入規制について説明する様子が映っている。EUの規則では、EU域外からの移動者は肉や乳製品の持ち込みが禁止されている。

この規制に、ある運転手は困惑しているようだった。

「ブレグジットにようこそ」

テレビネットワークNPO1で放送された映像では、「ブレグジット以降、肉や果物、野菜、魚といったような特定の食品の欧州(EU)への持ち込みはもはや認められていない」と、オランダの国境警備当局者が運転手に説明していた。

また、アルミホイルに包んだ複数のサンドイッチの中に肉が入っているかを当局者が運転手に確認する場面もあった。

肉が入っていると答えた運転手に対し、当局者は「わかった、じゃあ全て回収する」と伝えた。

驚いた運転手はパンを取っておいてもいいか尋ねたが、「だめだ、全て没収する。ブレグジットへようこそ。申し訳ないが」と当局は答えた。

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動画説明, イギリスがEUを完全に離脱 ビッグベンの鐘で記念

イギリスは昨年12月31日午後11時(日本時間1月1日午前8時)をもって、正式にEUからの離脱プロセスを完了。EU規則に従うのをやめ、移動や貿易、移民や安全保障の協力関係などに関してEUとの新しい協定に基づいて対応することになった。

移行期間の期限間際まで交渉が続いた自由貿易協定(FTA)は、12月24日に双方が合意。英議会は30日に協定関連法案を可決し、エリザベス女王がこれを裁可して成立した。

イギリスのEU離脱はビジネスにとって大きな変化を意味する。イギリスはEUの単一市場と関税同盟を抜け、EU域内の人の自由な移動は終了し、個人的な商品の輸入管理を含む新たな規制が適用される。

英政府はEU加盟国に渡航する商用ドライバーに対し、「個人輸入に対する追加規制に注意するよう」警告するガイダンスを発行している。

ガイダンスには、「肉や乳製品(例:ハムとチーズのサンドイッチ)を含むPOAO(動物由来の製品)をEUに持ち込むことはできない」、「乳児用の粉ミルク、乳児用食品、特殊食品あるいは特殊加工ペットフードについては、一定量は除外される」とある。

欧州委員会はウェブサイトで、こうした製品が「EU全体において、動物の健康に対する真の脅威であり続けている」とし、禁止措置が必要だと説明している。

「例えば、口蹄(てい)疫やブタ熱のような動物の病気を引き起こす危険な病原体が肉や牛乳、あるいはそれらを加工した製品に含まれている可能性があることが知られている」

「移動の際は準備を」

これとは別に、オランダ税関はフック・ファン・ホランドのフェリーターミナルで運転手たちから没収した食品の写真を公開した。

「1月1日から、イギリスから食品は持ち込めなくなった」と税関は説明。「ですので、イギリスからオランダへ移動する場合には準備をし、(規制について)広く共有してください。そうすることで食品廃棄を防ぎ、取り締まりスピードの加速につながる」とした。

BBCのファイサル・イスラム経済編集長はEUと英国との国境でハムサンドなどの食料品が没収されることについて、「ブレグジット合意の当然の結果」だとした。