日経平均が29年ぶりの高値 バイデン氏の当選確実で不透明感和らぐ

Passersby are silhouetted against a big screen showing reports on Joe Biden"s U.S. presidential election victory in Tokyo

画像提供, Reuters

画像説明, 米大統領選が野党・民主党のジョー・バイデン氏の当選確実となり、アジアの株式市場で株価が上昇している。写真はバイデン氏の勝利を伝える東京都内の大型スクリーン

9日の東京株式市場は、日経平均株価(225種)が一時、前週末比600円以上値上がりし、終値も29年ぶりの高値となった。米大統領選挙で野党・民主党のジョー・バイデン氏が当選確実と報じられ、開票状況をめぐる不透明感が和らいだことで買い注文が増えた。

アジアの株式市場で最も上昇したのは、日本の主要株価指数の日経平均株価で、前週末比で一時2.5%上昇。終値は同2.1%高の2万4839円84銭となり、1991年以来の高値を記録した。

日本の株式市場の値上がりは、トヨタを含む自動車製造部門の収益が堅調なことも一因となった。

「日経平均株価は急上昇しており、強さと勢いを象徴している」と、オーストラリアのFXブローカー、ペッパーストーンの調査部門責任者クリス・ウェストン氏は述べた。

しかし、日本航空となると話は別だ。同社は新型コロナウイルスの影響で悪化した財務基盤強化のため、新たな株式を発行して市場から資金調達する公募増資などで最大約1680億円を調達すると発表した。

日本航空の株価は9日、一時前週末比16%安の1556円と、2012年の再上場以来最大の下落率となった。

動画説明, 【米大統領選2020】 バイデン氏の勝利演説 「分断ではなく団結させる大統領に」

アジアの投資家たちは、多数の郵便投票によって開票に時間がかかっていた米大統領選をめぐる不透明感から、慎重になっていた。

バイデン氏が当選確実となったことで、新政権がアメリカの財政刺激策を拡大し、新型ウイルスの感染症COVID-19の拡大を抑制するための措置を広げるとの期待感が高まっている。

オーストラリア、中国、香港の株式市場でも株価が上昇した。

中国、バイデン氏の勝利がプラスに

中国の投資家の間では、バイデン氏の勝利が貿易や技術政策にとってプラスになるとの楽観的な見方もあった。

「選挙が終わったことで、政治的不透明さがほとんどなくなった」と、マッコーリー銀行の中国経済担当部門責任者ラリー・フー氏は述べた。

中国の上海総合指数は9日に2%近く上昇した。

「(中国)市場はバイデン氏の勝利をポジティブに捉えている。中国との新たな貿易戦争を始める可能性は低いので。新たな技術戦争が起こる可能性も低くなりつつある」と、フー氏は付け加えた。

ドナルド・トランプ米大統領と中国との対立関係は、同氏の4年の在任期間中にエスカレートし、2018年には両国がそれぞれ輸入品に関税をかけ合う関税戦争が勃発した。

「中国当局は、より対立が少なく、より予測可能なバイデン政権と仕事ができることに賭けているのではないかと思う」と、香港を拠点とするチャイナ・ルネッサンス社のエコノミスト、ブルース・パン氏は分析した。