【米大統領選2020】 イランとロシアが米有権者の情報入手=米政府

画像提供, Getty Images
アメリカ政府の情報機関を統括するジョン・ラトクリフ国家情報長官は21日、イランとロシアが「アメリカの登録有権者情報の一部を入手した」ようだと記者会見で明らかにした。今月半ばから複数の民主党支持者に届いた脅迫メールは、イラン政府によるものだという見解を示した。
ラトクリフ長官によると、民主党支持者を脅す内容のメールは、ドナルド・トランプ米大統領を支持する極右組織「プラウド・ボーイズ」からだという外見をとり、「有権者を威圧し、世情不安や破壊の扇動」を目的としたもので、実際にはイラン発だったという。
米報道によると、こうした脅迫メールは主に激戦州フロリダなどの民主党支持者に宛てられ、「投票日にはトランプに入れろ。さもないとお前を追い込む」などと書かれていたという。「このメールを受け取り従うという証拠として、支持政党を共和党に変えろ」という内容もあったという。
長官はさらに、イランとロシアが入手したとされる登録有権者情報は、「アメリカ民主主義への信用を損ない、混乱や混沌を作り出そうという狙いで、登録有権者に誤情報を伝える」ために悪用されかねないと話した。さらにロシアについては、イランのような工作活動を実施している様子はないものの、ロシアが有権者情報を入手したことは把握していると述べた。
11月3日の大統領選投開票日を目前に、政府情報機関トップによるこうした記者会見は異例。外国による情報工作や投票介入への米政府の懸念のあらわれと、受け止められている。
多くの州では、登録有権者情報は開示請求できる。ただし、どういう人がその情報を請求できるか、どういう情報が提供されるのかなどは、州によって決まりが異なる。
ラトクリフ長官は、「万が一、メール受診箱に威圧的なメールや人を悪用しようとするメールが入ってきても、心配しないように。そして広めないように」と、ラトクリフ長官は呼びかけた。さらに「必死の敵が必死になって」アメリカの有権者に働きかけようとしているのだと説明した。
連邦捜査局(FBI)のクリストファー・レイ長官も記者会見に同席し、アメリカの選挙制度は今なお頑健で安全だと強調した。
「自分の一票は有効で意味のあるものだと、自信をもってもらいたい」と、レイ長官は述べた。「早い段階から投票の有効性を疑わせるような、裏付けのない主張は、たっぷりまゆに唾をつけて疑ってかかったほうがいい」
両長官は、イランとロシアがどのように有権者情報を入手し、ロシアがその情報をどう利用としているのかについては、説明しなかった。
米情報機関は2016年末までに、ロシア政府の後ろだてを得たハッカーたちが米大統領選に介入し、民主党のヒラリー・クリントン氏の当選を阻もうとしたと結論している。そのためにサイバー攻撃のほか、ソーシャルメディアに偽ニュースや偽情報を流すなどの手法が使われたという。









