新作ボンド映画、新型ウイルスでまた延期 映画業界で懸念高まる

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ジェイムズ・ボンド映画の新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」の公開が、再び延期された。製作者側がこのほど、11月に予定していた公開を来年4月2日に変更すると発表した。
「ノー・タイム・トゥ・ダイ」は今年4月に公開の予定だった。しかし3月、新型コロナウイルスへの懸念から、11月への延期が発表されていた。
同映画のウェブサイトは今回の延期の理由を、「世界中の映画館で観客に見てもらうため」と説明。「延期はファンをがっかりさせると思うが、来年『ノー・タイム・トゥ・ダイ』を共有できることを楽しみにしている」とした。
延期は今月2日に発表された。映画の予告やビリー・アイリッシュによる主題歌はすでに公開されている。
シリーズ25作目となる「ノー・タイム・トゥ・ダイ」は、ダニエル・クレイグが英スパイ007(ジェイムズ・ボンド)を演じる最後の作品となる。
新型ウイルスの影響で
先月公開となったクリストファー・ノーラン監督の新作映画「TENET テネット」は大ヒットが期待されているが、興行成績はぱっとしない。そのため業界関係者の間では、「ノー・タイム・トゥ・ダイ」の11月公開をめぐり、さまざまな憶測が飛んでいた。
新型ウイルスの影響でアメリカでは現在、ロサンゼルス、ニューヨーク、サンフランシスコの各市で多くの映画館が閉鎖されており、売り上げの低下につながっている。

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ボンド映画の興行収入の大部分は、イギリスと他の欧州諸国から得られる。こうした国々では新型ウイルスの感染が再び広がっており、製作者側は各種の規制が売り上げに響くことを懸念している。
「地元映画館の応援を」
イギリスでは、映画館の営業再開が7月に認められた。社会的距離の確保や上映時間の分散、ポップコーンの事前予約などの対策が取られた。
しかし、すぐに再開した映画館は少なかった。世界第2位の映画チェーンのシネワールドは、9月に入ってからイギリス各地の映画館を再開。シネワールドは最近、今年上半期の売り上げが16億ドル(約1700億円)落ち込んだと発表した。
オリヴァー・ドウデン文化相は2日、文化復興基金の一部として、イングランド地方の独立映画館42館を対象に総額65万ポンド(約9000万円)の補助金を出すと発表。国民に向け、「地元映画館を応援」するよう呼びかけた。
シリーズ前作の「スペクター」(2015年公開)は、世界で9億ドル(約950億円)近くの収入をもたらし、米アカデミー賞の歌曲賞を受けた。新作「ノー・タイム・トゥ・ダイ」はすでに、2021年アカデミー賞の対象にはならない。
ツイッターではファンたちから、公開を来春まで延ばすより、オンラインで公開するよう求める声が出ている。









