バイデン氏もケノーシャ訪問 警官に撃たれた男性と電話会談

Mr Biden departs Wilmington, Delaware en route to Kenosha

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画像説明, 民主党大統領候補のバイデン氏はデラウェア州からウィスコンシン州ケノーシャに向かった

米民主党の大統領候補ジョー・バイデン前副大統領が3日、ウィスコンシン州ケノーシャを訪れ、警官に背後から銃撃されたジェイコブ・ブレイク氏(29)と電話で話した。

バイデン氏はこの日、銃撃があったケノーシャ市内の教会で演説した。

その中で、体がまひして入院しているブレイク氏と電話で話したことを明らかにした。ブレイク氏について、「どんなことがあっても負けない、また歩けるようになろうがなるまいが、あきらめないと話した」と述べた。

男性の家族と面会

バイデン氏と妻はこの日、同州ミルウォーキーの空港でブレイク氏の親族と会談。ブレイク氏も電話で加わった。

会談は非公開で、バイデン氏とブレイク氏の家族の弁護士ベン・クランプ氏がのちに、会談の様子を明らかにした。

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バイデン氏は、ブレイク氏の家族の「圧倒的な回復力と楽観的な心持ち」に感銘を受けたと話した。

一方、クランプ氏は、会談は「心の通うもの」だったと説明。ブレイク氏の家族について、「バイデン夫妻が深い関心を寄せ、本当に話を聞こうとしていたことに強い印象を受けた」と述べた。

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バイデン氏はケノーシャの地域集会で、ドナルド・トランプ大統領のリーダーシップを非難。アメリカは歴史における「変曲点」にあると訴えた。

また、政策を長々と説明すると「彼らに銃で撃たれる」と皮肉を言った。バイデン氏は失言で知られ、この発言も保守系メディアがすぐ飛びついた。

2日前にはトランプ氏も現地に

2日前の今月1日には、トランプ氏もケノーシャを訪問。人種差別への抗議行動で破壊された市内を視察した。

警察の幹部らとは会ったが、ブレイク氏の家族とは面会しなかった。家族が弁護士の同席を求めたからだと、トランプ氏は説明した。

市内の高校の体育館で行われた地元のビジネスリーダーたちとの会議では、「これらの行為は平和的な抗議行動ではなく、本当の国内テロだ」と述べた。

その後、「危険な反警察の言論を非難しなくてはならない」と話した。

トランプ氏はまた、警察との衝突で負傷した人々への共感を表明。「そうした体験をした人たちのことを心苦しく思う」とした。

一方で、法執行機関に制度的人種差別が存在するとは思わないと述べた。

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トランプ陣営がバイデン訪問を非難

トランプ氏の選挙対策本部長ビル・ステピアン氏は米フォックス・ニュースで、バイデン氏のケノーシャ訪問は不適切だったと述べた。

「同じ週にすでに(トランプ)大統領がアメリカの大統領として訪問していた。バイデン(前)副大統領は大統領候補、政治的な候補者として訪れた」

一方、全米黒人地位向上協会(NAACP)の地元支部のアンソニー・デイヴィス支部長は、米NBCの取材に、トランプ氏とバイデン氏の両方の訪問について異議を唱えた。

「他のタイミングならケノーシャは2人を歓迎するだろう」、「しかし、ここの状況は非常にもろい。この地域ではエネルギーを、地元の人にしかできない方法で、癒やしやていねいな対話に使うことが必要だ」

「彼は武器を持っていた」

ブレイク氏は警察に逮捕される際、車に乗り込もうとしたところ、背後から警官に7回撃たれた。車内にはブレイク氏の3人の子どもが乗っていた。

バイデン氏は銃撃した警官の逮捕を要求。一方、ビル・バー司法長官は2日、警官に膝で首を押さえ付けられて死亡したジョージ・フロイド氏の場合とは状況が違うとインタビューで述べた。

「フロイドはすでに抑えられ、手錠をかけられ身動きが取れず、武器も持っていなかった」、「ジェイコブ事案では、彼は重罪を犯している最中で、武器も持っていた」

ブレイク氏は警官に撃たれた時、武器は所持していなかった。ただ、その後の捜査で、彼の車両からナイフが発見された。

ケノーシャではブレイク氏銃撃への抗議行動で、広い範囲で略奪や破壊行為が発生。2人が射殺された。また、17歳の少年が殺人罪で起訴されている。

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