【米大統領選2020】 両候補、暴力とデモに揺れるケノーシャ訪問 対照的な内容
米ウィスコンシン州ケノーシャは、警官が黒人男性を至近距離の背後から7回撃った事件を機に、人種差別や警察暴力に抗議するデモが相次ぎ、それに対抗する右派の17歳少年が抗議参加者に発砲し3人を死傷させるなど、暴力沙汰が起きた。
11月3日の大統領選に向けて、ドナルド・トランプ米大統領は各地で相次ぐデモに乗じた暴力沙汰を強く非難し、野党・民主党のジョー・バイデン大統領候補が選挙で勝てば、アメリカの秩序は崩壊すると訴えている。
一方のバイデン氏は、トランプ氏が白人至上主義者を勢いづかせ、国内の分断を煽っているのが、今の混乱の原因だと非難している。
両氏は相次いでケノーシャを訪れた。トランプ氏は地元経済界の関係者と面会し、バイデン氏は警察に撃たれたジェイコブ・ブレイク氏(29)の家族と会い、重傷で入院中のブレイク氏と電話で話した。きわめて対照的な両氏の訪問だった。
ブレイク氏が警察に撃たれた経緯については、「訪問が禁止されている元ボーイフレンドがやってきて、車の鍵を持ち出そうとしている」という女性の通報を受けて、警察が現場に向かったのがきっかけだという。ただし、その通報内容にブレイク氏がどう関係するのか、警官が発砲する前にブレイク氏が何をしたのか、情報は錯綜している。ブレイクさんの弁護士の主張と、警察労組の主張は食い違っている。
ブレイク氏が自分の自動車に乗ろうとすると、追ってきた警官にシャツをつかまれ、背中を7回撃たれた。車内にはブレイク氏の幼い子供3人が乗っていた。撃たれた当時、ブレイク氏は武器を持っていなかったが、事件後の捜査で、車内にナイフがあったことが判明している。
ブレイク氏は入院中で、撃たれた傷により下半身が麻痺(まひ)しているという。4日には、警官に撃たれた件とは別件で元恋人から7月に被害届が出されていた事件について、ケノーシャ郡裁判所による罪状認否に出席した。
訴えによると、元恋人は不法侵入や性的暴行、公序良俗違反などの被害にあったと主張している。ブレイク氏はいずれの罪状についても、無罪を主張した。



