ベラルーシのデモで2人目の死者、大統領選への抗議続く

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大統領選挙の結果をめぐって、抗議行動者と警官隊の衝突が起きている東欧ベラルーシで12日、2人目の死者が出た。抗議行動は4日目の夜に入った。
国営ベルタ通信によると、死亡したのは南東部ホメリ州の25歳の男性。捜査当局が明らかにした。死因は明らかになっていない。
男性は9日に逮捕され、違法抗議行動に参加した罪で10日間の禁錮刑が言い渡されていたという。
気分が悪いと訴えたため病院に運ばれたが、その後死亡したとされる。捜査当局は、死亡をめぐって捜査が進められていると述べた。
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男性について母親は、心臓疾患があったとし、警察車両内で長時間拘束されたとしている。男性は恋人に会いに行くところで、抗議行動には加わっていなかったと、母親はラジオ・フリー・ヨーロッパの取材で話した。

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一方、西部ブレスト州では、攻撃を受けた警官が実弾を使用したと、警察当局が明らかにした。
ベラルーシでは12日夕も、首都ミンスクや他の都市で抗議行動が続いた。参加者はこれまでより減ったとみられる。
国連も非難
国連はベラルーシ当局による暴力行為を非難している。ミチェル・バチェレ人権高等弁務官は、警官隊が過剰な実力行使をしているとの報告があると述べた。ゴム弾や放水銃、大きな音や光を出す手投げ弾が使われているという。
「報告によると、ここ3日間で約6000人以上が拘束されたとされる。傍観者や未成年も含まれているという。国際人権基準に明らかに違反して、大規模な逮捕がなされていることがうかがえる」と、バチェレ氏は声明で述べた。
また、「さらに心配されるのは、拘束の際や後に不当な扱いがみられるという報告があることだ」とし、違法に拘束された人々の解放を求めた。
けが人は200人以上に
抗議行動者のけが人は200人を超えており、重傷者もいる。BBCのスタッフも11日夕に警官に攻撃された。
ベラルーシの内務省は先に、デモ参加者1人の死亡を発表していた。首都ミンスクで10日、爆発物を手に持っていた男性が、爆発によって死亡したとした。
抗議行動は、9日に投開票された大統領選で、1994年から政権を握る現職のアレクサンドル・ルカシェンコ大統領(65)が勝利を宣言したことを受けて始まった。欧州連合(EU)は選挙結果を「自由でも公正でもない」と批判している。
主要対立候補のスヴェトラーナ・チハノフスカヤ氏(37)は一時、当局に拘束された。その後、隣国リトアニアに脱出した。

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各国の反応
選挙管理当局によると、ルカシェンコ大統領は80%近い票を獲得したとされる。ただ、不正があったとの疑惑が広がっている。
EUのジョセップ・ボレル外務・安全保障政策上級代表は、大統領選ではベラルーシ国民が「民主化改革への希求」を示したと述べた。
スウェーデンの外相は、EU加盟国の外相ら14日、ベラルーシに対する制裁について協議すると明らかにした。
リトアニア、ポーランド、ラトヴィアの各国は、仲介する準備があるとしている。ただ、ベラルーシ当局が抗議行動者への暴力をやめ、拘束したデモ参加者を解放し、市民社会の代表らによる国会が形成されることが条件だとしている。それが実現しない場合は、制裁を科すと警告した。

マイク・ポンペオ米国務長官は、大統領選は「自由で公正ではなかった」と述べた。また、ベラルーシ国民は「要求している自由が与えられるべきだ」とした。
一方、ロシアのウラジミール・プーチン大統領は先に、ルカシェンコ大統領の当選を祝福している。
中国、カザフスタン、ウズベキスタン、モルドヴァ、アゼルバイジャンの首脳らは、ルカシェンコ大統領への支持を表明している。
当局との取引による出国か
対立候補だったチハノフスカヤ氏は、選挙での得票率が10%ほどとされた。その結果について不服を申し立てるため、10日に選挙管理委員会を訪れたところ、7時間にわたって拘束された。
その後、11日朝にはリトアニアに到着していた。
近親者によると、自陣の選挙運動責任者の解放と引き換えに、当局に付き添われて国外に出たという。
11日には、当局に拘束されていた10日に撮影されたとみられる動画が浮上した。その中でチハノフスカヤ氏は、支持者に「法律に従い」、抗議行動に加わらないよう求めるメッセージを、緊張した面持ちで読み上げた。
専業主婦だったチハノフスカヤ氏は、政権に批判的だった夫が今年5月に立候補を禁じられ収監されたことを受け、大統領選に出ることを決めた。










