香港、「逃亡犯条例」改定案を正式に撤回

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香港政府は23日、4カ月以上にわたって続く反政府デモの発端となった、犯罪容疑者の中国本土引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改定案を、正式に撤回した。
香港政府は今年4月に「逃亡犯条例」の改定案を立法会(議会)に提出した。この改定案が通った場合、香港との犯罪人引き渡し協定がない中国本土や台湾、マカオの捜査当局は、香港に対して犯罪事件の容疑者の身柄引き渡しを要求できるようになる。
そのため、中国による恣意的な拘束や不当な裁判につながりかねないと批判が上がった。また、中国政府による香港統治が迫り、その高度な自治性が維持されなくなるのではないかという懸念が香港市民の間で高まり、大規模なデモにつながった。
林鄭月娥(キャリー・ラム)行政長官は先月、改定案の撤回を表明したものの、改定案の正式な撤回を求めるデモ隊は抗議を続けてきた。
今月16日には、林鄭氏が施政方針演説を行おうとしたところ、野党議員が妨害する騒ぎがあった。立法会が中断されたため、この時は改定案は正式に撤回されなかった。
改定案の正式撤回は、デモ隊が掲げる5つの要求の1つ。残りの4つは以下の通り。
- 抗議行動に対する「暴動」という言葉の使用取消し
- 逮捕されたデモ参加者全員への恩赦
- デモ参加者に対する警察の暴力をめぐる独立調査
- 行政長官選挙での普通選挙の実施
150年以上にわたってイギリスの植民地だった香港は、「一国二制度」の下に中国に返還された1997年以降で最大の危機に直面している。
中国政府は、香港のデモ隊は危険な分離主義者で、国外の政権から支援を受けていると主張している。香港の政情不安は、中国政府にも深刻な課題となっている。











