アメリカン航空、トイレを2回流したムスリム男性を「不審者扱い」 FBIが尋問も

画像提供, Reuters
米テキサス州在住のムスリム(イスラム教徒)男性2人が、今月14日に自宅に戻るため搭乗したアメリカン航空の国内線の機内で、自分たちの人種や宗教をもとに不審者扱いする、レイシャル・プロファイリング(情報分析)を受けたとし、調査を求めている。
不当な扱いを受けたと主張しているのは、アブデラウーフ・アルハワデフさんとイサーム・アブドゥラさん。
2人は、搭乗便がキャンセルになったのは、乗務員が自分たちを乗せたまま飛行することが不安だったからだと主張している。
「私の人生で最も屈辱的な日だった」と、アブドゥラさんは記者団に述べた。
アメリカン航空は声明で、「乗務員1人と乗客1人から懸念が寄せられた」ため、強制的に運行を中止したと説明。「アメリカン航空とすべての提携航空会社には、乗務員や乗客からの安全や保安上の懸念に真剣に対処する義務がある」としている。
その後すべての乗客には、ダラス行きの別の便が手配された。
何があったのか
アルハワデフさんとアブドゥラさんは19日、イスラム教の市民団体「米イスラム関係評議会」(CAIR)が開いた記者会見で、事の経緯を証言。会見の様子はフェイスブックで配信された。
2人は14日、テキサス行きのアメリカン航空機(メサ航空との共同運航便で、機材はメサ航空のもの)に搭乗した。
それぞれ別々に移動していたが、たまたま機内で遭遇。地元のムスリム・コミュニティーを通じて顔なじみだったことから、手を振り合って挨拶を交わした。
搭乗便の出発が遅れるとのアナウンスが流れると、アブドゥラさんはトイレへ入った。個室から出ると、客室乗務員がトイレのドアのそばに立っており、「まるで聞き耳を立てているかのようだった」という。
その後間もなく、乗務員は搭乗便がキャンセルとなったため、乗客全員に降りるよう指示した。アルハワデフさんは、乗務員が保安上の理由だと、乗客に説明するのが聞こえたとしている。
飛行機から降りると、米連邦捜査局(FBI)の捜査官が2人に近づき、アブドゥラさんを別室に連れて行った。
アブドゥラさんは、名前や職業を聞かれたほか、荷物をもう一度検査すると言われたという。
何が起きているのか尋ねたアブドゥラさんに対し、捜査官は、航空会社職員がアブドゥラさんを「乗せて飛行することが不安」だと、警察に通報したと答えたという。不審に思った理由は、アブドゥラさんが「トイレに入って(中略)トイレの水を2度流した」からだと、捜査官は説明したという。
この捜査官はアブドゥラさんに謝罪し、代わりの便を手配しに行くよう伝えたという。
「自分の民族性や宗教を差別されたと感じた」と、アブドゥラさんは述べた。
アメリカン航空の主張
アメリカン航空は声明で、「我々は、我が航空会社を利用するすべての方々に、有意義な体験を提供することに取り組んでいる」と説明。
「我々のチームは、この事案について確認するため、メサ航空と連携している。また、何があったのかをより把握するために、アルハワデフさんとアブドゥラさんに連絡を取った」
過去にも「差別的」と批判の声
アメリカン航空をめぐっては、これまでにも差別的だとの声が上がっている。
今年6月には、女性客の服装が不適切だとして、ブランケットで覆うよう求めたという。女性は、ベアトップのロンパースを着ていたとされる。航空会社はその後謝罪した。
2017年には、全米黒人地位向上協会(NAACP)が、アメリカン航空を利用する黒人旅行客に対し、「無礼で、差別的な扱いを受けたり、危険な状況に陥る恐れがある」と警告した。









