イラク軍、第2の都市モスル奪還向け攻勢

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イラク第2の都市モスルを過激派組織のいわゆる「イスラム国」(IS)から奪還するため、攻勢を強めるイラク軍は19日、近郊の村々を制圧し、モスルの空港の目前に迫った。
19日朝には、空軍の支援を受けた数百台の軍の車両が、南からモスルに向かって砂漠を進んだ。
モスルから出られずにいる多数の民間人の安全を心配する声も出ている。
19日の作戦はイラクのハイダル・アバディ首相が正式に発表。イラク陸軍のアブドゥルアミール・ヤララ中将は、精鋭の「即応部隊」がモスル空港の南にある2つの村アツバとアル・ラザガを制圧したと語った。
イラク軍は先月、モスルを通るチグリス川の東側を制圧した。しかし軍幹部らは、西側では多くの場所で道が狭く、入り組んでいるため、制圧はより困難である可能性が高いと話している。ISにとってモスルは、イラク国内に残る唯一の主要拠点となっている。
現在は市内のチグリス川に掛かる橋が全て破壊されているため、東岸から前進できずにいる。

米国が主導する有志連合軍を指揮するスティーブン・タウンゼンド中将は19日に文書で、「世界のどの軍隊にとってもモスルでの戦いは厳しい」と述べた。
軍に同行するクエンティン・サマービル記者によると、モスルの南にある村々では、ISが残していた多数の車両に積まれた爆発物を特殊部隊が無事処理した。
サマービル記者によると、ISが退却した後には、携帯電話のSIMカードやインスタント・コーヒー、武器などが残されていたという。

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国連は、モスルから出られずにいる市民の安全確保について懸念を表明した。一部の報道によると、市民の数は65万人に上る可能性がある。モスル西部には、攻撃が近く始まることを警告するビラが空からまかれている。
慈善団体のセーブ・ザ・チルドレンは19日、35万人の子どもが身動き取れずにいるとみられると述べた。
セーブ・ザ・チルドレンのイラク担当ディレクターのマウリツィオ・クリバイエロ氏は、「モスル西部の子どもたちは残酷な選択に直面している。居続ければ爆撃や銃撃、飢餓だし、逃げ出そうとすれば、処刑されるか狙撃されるかだ」と語った。
イラク軍は現在、モスル西部を包囲しており、有志連合軍がISを標的にした空爆を実施している。

画像提供, Quentin Sommerville/BBC

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