シリア・アレッポ 反政府勢力地域からの避難を再開

画像提供, AFP
シリア北部の主要都市アレッポで18日、反政府勢力が掌握していた市東部から住民たちの避難が再開され、少なくとも350人がバスなどを使って退避した。国連関係者が明らかにした。
反政府勢力に包囲された政府支配地域に向かっていた避難用のバスが放火されたことを受けて、アレッポ東部からの退避も一時停止していた。
追いつめられた大勢が、アレッポ東部からの退避を待っている。
国連安全保障理事会は、住民避難の様子を国連監視団が確認するという妥協案で合意したもよう。フランスが当初提出した国連関係者派遣の案は、ロシアが「とんでもない話だ」と拒否していた。
米国のサマンサ・パワー国連大使は、「あす(19日)、全会一致で可決されると思う」と述べた。
アレッポ東部ではごく限られた地域に、反政府勢力が依然立てこもっている。その地域からの避難は16日に停止し、民間人らは移動経路の各地点で、食料や宿泊場所のないまま足止めされていた。アレッポへの空爆で、医療施設はほぼ壊滅している。
18日にはこのほかにも障害があったものの、日没後にバスや救急車による移動が再開された。
国連関係者はロイター通信へのメールで、「避難は再開している」と述べ、現地時間の午後11時(日本時間19日午前6時)くらいに最初の集団がアレッポ東部を出たと明らかにした。
AFP通信によると、避難を援助する医師団を率いるアハメド・アル・ダビス氏は、アレッポ近くの反政府勢力が支配する町カーン・アル・アッサルにバス5台が到着したと語った。カーン・アル・アッサルからは、アレッポ県やイドリブ県の政府支配地域に向かう予定だという。
政府系勢力は、イスラム教シーア派が多数派を占めるイドリブ県のフォア村とケフラヤ村の住民が、反政府勢力の包囲を逃れて避難できるようにするのが、アレッポ東部からの退避再開条件だとしていた。
アレッポから1200人の退避を許す代わりに、フォア、ケフラヤ両村から同数の人数を避難させる予定だった。
しかし、約2000人いるとみられる両村からの退避は、18日には実現しなかったもようだ。傷病者を運ぶはずだった5台のバスは18日に武装集団によって放火された。
放火は反政府勢力ジャブハト・ファタハ・アルシャム(旧ヌスラ戦線)によるもの、との報道が複数ある。一方で、レバノンを本拠とし、シリア政府を支援する武装勢力ヒズボラは、ファタハ・アルシャムと、住民の退避を支持するほかのイスラム聖戦主義者の間で始まった戦闘の中で放火が起きたと説明している。
ファタハ・アルシャムなどは放火についてコメントしていない。
より穏健な反政府勢力、自由シリア軍は、放火についてアレッポ東部の「5万人近い人々の命を危険に陥れた軽はずみな行為」だと強く非難した。
ユニセフ(国連児童基金)は、アレッポ東部に足止めされている人々の中には、負傷したり病気になったりした子どもたちが含まれると指摘した。
ユニセフは、一部の幼い子どもたちが親の同行なく退避させされたほか、自分で身を守ることができない数百人の子どもたちが依然として市内にいると話している。














