「理想郷の夢」は諦めるべき=EU大統領

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欧州連合のドナルド・トゥスク大統領は1日、加盟国の統合をさらに深化させるという「理想郷の夢」は諦めるべきとの考えを示した。
トゥスク氏は、欧州委員会とEU首脳は国境管理の強化や銀行同盟といった現実的な措置に注力すべきだと述べた。
トゥスク大統領は、もし英国がEUを離脱した場合には、「劇的な結果をもたらす」と警告した。英国は今月23日、EU残留か離脱かを問う国民投票を実施する。
同氏は、欧州統合を壊そうとする勢力に対抗できるだけの、活力や努力を欧州首脳たちに求めた。
一方、スペインのマリアノ・ラホイ首相は、EU離脱は「英国民にとって非常に悪い」結果を招くと述べた。同首相はマドリッドでの講演で、英国民は、世界最大の経済圏であるEUの域内を自由に行き来し、働き、企業活動をする権利を失うと語った。
スペイン国内には、30万人以上の英国民が居住する。このうち約35%がリタイヤした人たちだ。

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トゥスク大統領は経済界リーダーたちを前に、「左派だろうが右派だろうが、反自由主義や欧州懐疑主義の政治勢力が勝つ兆しほど、欧州経済の将来を暗くするものはない」とし、「このシナリオを避けなければならないし、それは可能だ」と述べた。
英国のEU残留を訴えるトゥスク氏の発言に先立ち、経済協力開発機構(OECD)は報告書で、EU離脱は英経済にとって「良くない大きな打撃になる」と指摘した。一方で、離脱を支持するジョン・ロングワース氏は、OECDの報告書には「欠陥がある」と語った。
トゥスク大統領は先月、EUに代わる唯一の選択肢は「混乱」だとし、離脱支持派のボリス・ジョンソン前ロンドン市長が、EUは超大国の形成を目指しておりヒトラーと同じ末路をたどる、と発言したことを批判した。








