「いったいいつから眉がそんなに大事に」 苦しむ父親のぼやきビデオ拡散
デビー・ジャクソン、BBCスコットランド

画像提供, Facebook/Gary Meikle
英スコットランドのコメディアンが、娘の眉毛について激しくぼやいたビデオが拡散され、話題になっている。
23歳になる自分の娘が、「最高にいけてる」眉毛に必死すぎるとグラスゴー在住のギャリー・メイクルさんは、ビデオで激しくぼやいてフェイスブックに投稿した。しかし、その時点では、まさかこれほど大勢が自分の苦しみに共感してくれるとは、思ってもみなかったという。
ビデオはこれまで1500万回以上再生され、多くのコメントがつき、何度もシェアされ、メイクルさんは「眉毛反対運動の代表者」のような存在となった。
しかしメイクルさんは今でも、最新のアートメイク術「マイクロブレーディング」やインスタグラムで人気の「インスタ眉」が何なのか、まったく分からない。
ことの発端は今年9月初め。娘エインズリーさんの最新ブームについて、マイカーの中でビデオブログを撮影した。

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ビデオの中でメイクルさんは、「23歳の娘がまだ親元に住んでいるんだけど、何が一番つらいって間違いなく、大丈夫だよ、お前の眉毛は最高にかっこいいよって、しょっちゅう言ってあげなきゃならないことだな」とぼやいた。
「女性の皆さん、いったいこれは何事ですか? 一体いつから、眉毛が女性の体で一番大切なパーツになったんだ?」
「今じゃもうひっきりなしだ。『パパ、私の眉毛好き? 私の眉毛、どう思う?』って」
メイクルさんのぼやきは大勢に響き、再生回数も増えていった。

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メイクルさんの苦境に、大勢が共感したのだ。
メイクルさんはBBCラジオ・スコットランドの番組で、「ついつい車に乗って、ぼやき始めてしまった」と説明した。
「女の人は分かってない。男は、眉毛に気づいてやしないんだ。気づくとすれば、ごくたまに目にする形の変なやつ。残るほぼ99%の場合、男は眉毛に気づかないよ」
「娘には本当にいらいらする。ひっきりなしだから。いけてるかと言われるからそうだねって言うけど、違いなんか分かりゃしない」
「男は、君の眉毛なんてどうでもいいんだってば」
3分間のビデオはFacebookで拡散され、全国的に知られるソーシャル・メディア(SNS)アカウントでシェアされ、何百万回と再生された。
メイクルさんはビデオの中で、「娘はインスタグラム、ツイッター、Facebook、スナップチャットに眉毛の写真を投稿するんだ。まったく同じに見えるのに! 手入れしてもらった前でも後でも、まったく同じに見えるよ!」とこぼす。
スタンダップ・コメディアンのメイクルさんは、娘を頻繁にネタにしている。結果的に、シングル・ファザーとして子育てのあらゆる苦労を観客と共有してきた。エインズリーさんの生理さえも笑いのネタにしたほどだ。
メイクルさんは、そこまで知らないでいいということまで、知りすぎてしまうと言う。
「僕たち親子は何でも話すので。化粧にしろ、服のセンスにしろ。娘は僕をママ扱いする。実際に僕が彼女の、ママでありパパだから。ふだんはただニコニコうなずいているだけだけど、大事な単語が聞こえてきたら、ちゃんと耳を傾ける」
ではエインズリーさんは、自分がSNSの有名人になったことをどう思っているのか。しかも、眉毛が理由で。
「最高に面白がってる」とメイクルさんは言う。「自分の眉毛がいま一番人気だなんて、最高におかしいと。大勢の人がSNSでコメントしてくるのも、最高に面白いそうだ」。


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どうして眉毛にそこまでこだわる
メイクアップ・アーティストで経営者のジリアン・ホーバンさんは、眉毛はもうずっと前から、化粧の大事なポイントだったと話す。
ここ数年は濃くて太い眉毛が主流だったが、英国版ボーグ9月号の表紙で、米歌手リアーナさんの眉は非常に細かった。スーパースターの眉毛はどうやら、いったんすべて抜いてあり、代わりにくっきりした山形が極細の線で描かれている。
英国の眉毛産業は、年間2000万ポンド(約30億円)規模だと言われる。
スコットランド北東部インバネスに住むホーバンさんは、「自分が思っている以上に、実は眉毛には気づいているけれども、失敗した眉しかはっきり意識しない」と話す。
「中には極端で、マーカーで描いたようなものもある」
「眉毛はいつでも大事だったと思う。どの時代にもそれぞれ違ったスタイルがあった。1920年代には手で描いた眉、1990年代は鉛筆で描いたような細い眉がはやった」
「いま人気の眉も10年後には、この時代ならではの流行だと思うようになるはず」

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