末期がんと診断された90歳女性、治療より夢の実現に挑戦

画像提供, Ramie Liddle
末期がんと診断された90歳のノーマ・バウアーシュミットさんは、残された時間を治療に使うより、もっと前向きに過ごすことに決めた。ただちに。
そこでノーマさんは、人生の締めくくりとして全米旅行に出発し、ひょんなことからインターネットで大注目を浴びるようになった。旅の記録をフェイスブックに掲載し始めたところ、フォロワーがどんどん増えて、44万人以上に膨れ上がったのだ。

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ミシガン州出身のバウアーシュミットさんは、息子ティムさんとその妻レイミー・リドルさんと一緒に1年余り、キャンピングトレーラーで2万キロ超を移動し、34州を訪れた後、9月末に亡くなった。

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バウアーシュミットさんの冒険は2015年7月に始まった。定期検査の結果、末期がんだと告知されたのだ。夫リオさんが亡くなったわずか2日後のことだった。
義理の娘レイミーさんは、「夫ティムと私は何年か、トレーラー車で暮らしていたので、義父が亡くなった時、ほかの家族と同じように言ったんです。一緒に住まないかって」と話す。
「(義母は)1分半ほど考えてから、『ええ』と。冒険する気持ち満々でした」

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「まず最初に、車椅子を買いました。それが彼女の、自由へのチケットでした。それからはもう、あちこち出かけたり、彼女がやりたいことを何でもできるようになった」とリドルさん。
映画「ドライビング・ミス・デイジー」にちなみ、「ドライビング・ミス・ノーマ」と題したフェイスブックのページを始めようと思いついたのは、リドルさんだった。
「ただ単に、私たちがどこにいるのか家族に知らせるのが目的でしたが、人気が出るとノーマはものすごくびっくりしていました」

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リドルさんによると、家族3人は気分次第であちこちへ移動し、場所によって1日で移動したり、1カ月も滞在したりしたという。
バウアーシュミットさんのフェイスブックが人気になるにつれて、様々なイベントや集会に招かれるようになった。大リーグ、アトランタ・ホークスの試合や、無数の人から「うちで夕食をとらないか」と。
一家は西海岸ワシントン州フライデーハーバーでヘーゼルナッツを収穫したり、東の南部サウスカロライナ州ヒルトンヘッド・アイランドで聖パトリックの日のパレードに参加したりした。西部のイエローストーン国立公園を訪れ、東部マサチューセッツ州の海岸を散策した。
南部ジョージア州では地下にもぐり金鉱を見学。さらにフロリダ州では熱気球に乗り、バウアーシュミットさんの長年の夢を実現した。
「この1年で、この国にいる最高の中でも最高の人たちに会いました」とバウアーシュミットさんは話していた。

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リドルさんによると、義母のバウアーシュミットさんはとても慎ましい謙虚な人で、特に大げさなことは何も求めなかったが、自分にとって何が大切なのかについては、はっきりした考えを持っていた。
「最後の1年をとても幸せに過ごしました。これまでまったく人から注目されたことのなかった、素朴な女性のままでした。それが何よりも、素敵なことです。ただずっと自分らしく過ごしていたので」
(アニー・フルーリー、ソーシャルニュース・チーム)





