バンコク高級ホテルのスイートルームで6人死亡、毒殺か カップにシアン化物

画像提供, Royal Thai Police
タイの首都バンコクの高級ホテルのスイートルームで16日、6人の遺体が見つかった。警察は17日、シアン化物が入った飲み物によって毒殺されたか中毒死したとの見方を明らかにした。
遺体が発見されたのは、五つ星ホテルのグランド・ハイアット・エラワン・バンコク。
現地メディアは当初、同ホテルで発砲があったと報じたが、警察はこの報道を否定。銃が発砲された証拠はないとした。
バンコク警察は17日の記者会見で、死亡した1人が借金に苦しみ、毒殺に関与した疑いがあると明らかにした。この人物に対し、死亡した別の2人が投資目的で「数千万タイ・バーツ」を貸していたという。1000万バーツは約4380万円。
6人は週末に別々にチェックインし、5部屋を割り当てられた。7階の4部屋と、5階の1部屋だった。
15日午後、6人は5階のスイートルームに集まっていたという。
6人のうち、シェリーン・チョンさん(56)とダン・フン・ヴァンさん(55)の2人はアメリカ国籍。他の4人はヴェトナム国籍で、ティ・グエン・フオンさん(46)、その夫のホン・ファム・タンさん(49)、ティ・グエン・フオン・ランさん(47)、ディン・トラン・フーさん(37)と特定された。
全員15日にチェックアウトの予定だったが、その手続きを取らなかったという。

女性が茶と料理を受け取る
警察によると、一行は15日、5階のスイートルームで料理と茶を注文し、午後2時ごろにチョンさんがそれを受け取った。当時、部屋にはチョンさんしかいなかったという。
ウエーターは茶を入れると申し出たが、チョンさんはそれを断った。ウエーターは当時のチョンさんの様子について、「ほとんど話をせず、見るからにストレスを感じていた」と、当局の調べに説明したという。
ウエーターが部屋を出た後の、午後2時3分から同17分の間に、一行の残りが部屋に入った。室内にいた6人以外に、部屋に入った人物はいなかったとみられている。

画像提供, Royal Thai Police
ティーカップからシアン化物
警察によると、部屋には争いや強盗、侵入の形跡はなかった。
六つあったティーカップのすべてから、シアン化物の痕跡が検出されたという。
警察が公開した写真には、部屋のテーブルの上に手つかずの料理が残されているのが写っている。一部はラップで覆われたままだった。
一行のホテルの予約には、7人目の名前があった。警察はこの人物が、死亡した1人の妹だと確認した。彼女は先週、タイからヴェトナム沿岸部ダナンへと移動しており、事件とは無関係だと警察は説明した。
日本の病院建設への投資目的か
警察の事情聴取に親族らが話したところによると、ティ・グエン・フオンさんとホン・ファム・タンさん夫妻は道路建設業を営んでいた。日本の病院建設プロジェクトに投資する目的で、チョンさんに金を渡していたという。
警察は、ダナン在住のメイクアップアーティストのトランさんも「だまされて」投資に関わった疑いがあるとみている。
トランさんの母親はBBCヴェトナム語に、トランさんは12日にタイに移動し、14日に家に電話をかけてきたと話した。その際、15日まで滞在を延長しなければならないと言ったという。それが最後の会話で、15日に母親が電話をかけると応答しなかったという。
トランさんは個人的なメイクアップアーティストとしてチョンさんに雇われていたと、トランさんの生徒の1人はBBCヴェトナム語に話した。トランさんの父親はヴェトナムのメディアに、トランさんが先週、ヴェトナム人女性に雇われてタイに行ったと話した。
タイのセター・タウィーシン首相は、米連邦捜査局(FBI)がタイ当局の捜査を支援していると述べた。
現場となったグランド・ハイアット・エラワン・バンコクは、人気の観光スポットに位置している。







