日本でクマ被害が急増、政府が対策強化へ ハンター募集の計画

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日本でクマによる被害が急増し、国内で不安が高まるなか、政府はクマの駆除に向けてハンターを募集する計画を立てている。30日には、「クマ被害対策等に関する関係閣僚会議」が初めて開かれ、数々の施策が提案された。
環境省は、住宅地に迷い込み人を襲っているクマへの対応として、狩猟免許を持つ人や、その他の人員を雇用するための予算を確保する方針を示した。
政府は、クマを公共の安全に対する深刻な脅威と位置づけており、警察に対し、ライフル銃を使用したクマの駆除を認める方向でも検討を進めている。
今週には、秋田県からの要請を受け、自衛隊をクマ駆除の後方支援に派遣すると発表した。
日本には2種類のクマが生息している。本州などに分布するニホンツキノワグマと、北海道に生息し、より大型で攻撃的とされるエゾヒグマだ。
クマによる攻撃で死亡した人は、今年すでに12人に上り、2000年代に記録が開始して以来で最多。犠牲者には、北海道で新聞配達をしていた男性や、岩手県で自宅の庭で死亡しているのが発見された67歳の男性などが含まれている。
また、クマによって負傷した人は100人を超えており、その中には、世界遺産に指定されている岐阜県・白川郷のバス停で襲われた外国人1人も含まれている。
クマがスーパーマーケットや学校に侵入して人を襲うなど、住民の日々の暮らしを脅かす事例も確認されている。

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クマの問題は特に、東北地方で山岳地帯を多く抱える岩手県や秋田県で顕著だ。
小泉進次郎防衛相は31日、秋田県から要請を受けた自衛隊の支援について、「実施場所、輸送要領などを調整している。協力し得るものから速やかに実行に移していく」と述べた。
一方で、「防衛省・自衛隊の本来任務は国防で、無制限にクマ対策は実施できない」と述べた。
日本の現行法では自衛隊員が武器でクマを駆除することは難しいものの、わなの設置や死骸の解体処理などでハンターを支援することは可能だ。
秋田県の鈴木健太知事は27日、自衛隊派遣の検討を要請した際、「現場の疲弊も限界を迎えつつある」と述べた。
日本ではハンターの高齢化が進んでおり、その数も減少している。これは、かつて毛皮や胆嚢(たんのう)を目的に人気があったクマ狩りの衰退と一致している。
その結果、クマが人間の生活圏に侵入する事例が増え、住民が攻撃を受けるリスクが高まっている。専門家らは、今年はクマが主食にするブナの実が凶作のため、空腹のクマが人家に引き寄せられている可能性があると指摘している。また、温暖化や住宅地の人口減少も、要因の一つとして挙げられている。
日本政府は今年9月、住宅地に侵入したクマを駆除しやすくするため、鳥獣保護管理法を改正した。





