グーグルマップ、アメリカでメキシコ湾の名称を変更

画像提供, Google Maps
米グーグルが提供する地図アプリ「グーグルマップ」は、アメリカ国内のユーザー向けに、メキシコ湾の名前を「アメリカ湾」に変更した。
グーグルは、この変更は「公式政府機関からの更新に従うという長年の慣行」の一環として行われたと説明している。
アメリカとキューバ、メキシコに囲まれたこの湾の名称は、メキシコでアプリを使用する場合には変更されない。世界の他の地域のユーザーには、現地語で「メキシコ湾(アメリカ湾)」と表示される。
この変更は、ドナルド・トランプ大統領が1月の就任直後、この水域の名称をアメリカ政府の文書で変更するよう命じたことを受けたもの。
メキシコはこの動きを非難し、アメリカには湾の名称を変更する法的権利がないと主張している。
グーグルは10日、米内務省が運営する地名情報システム(GNIS)が、この湾の名称を更新したことを受けて、変更を行った。
GNISのリストには、「アメリカ湾(旧メキシコ湾)は平均深度5300フィートで、北アメリカに囲まれ、ほぼ内陸に位置する主要な水域であり、東部、北部、北西部の海岸線はアメリカに、南西部と南部の海岸線はメキシコに接している」と記されている。
この変更については、トランプ大統領の「アメリカの偉大さを称える名前を復元する」大統領令に従って行われたと書かれている。
大統領令への署名後、トランプ氏は2月9日を「アメリカ湾の日」とすると宣言した。
「私は公務員とアメリカのすべての人々に、この日を適切なプログラム、式典、活動で祝うよう呼びかける」と、ホワイトハウスの声明は述べている。
一方、メキシコのクラウディア・シェインバウム大統領は、グーグルに対し、メキシコ湾の名称変更を再考するよう要請している。
メキシコは、国連の海洋法条約により各国の主権領域は海岸線から12カイリまでしか及ばないため、アメリカが湾の名称を変更することは法的にできないと主張している。

AP通信の取材を禁止、旧称維持との発表受け
こうしたなか米AP通信は、記事の表記などを定めた「スタイルブック」でメキシコ湾の名称を変更しないと発表した。同社のスタイルブックは、アメリカのほとんどのメディアが使用している。
この決定を受けてホワイトハウスは、APの記者が大統領令の署名式を取材することを禁止した。
AP通信のジュリー・ペイス編集主幹は声明で、「トランプ政権が、独立したジャーナリズムについてAP通信を罰することを憂慮している」と述べた。
「AP通信の記事内容に基づいて大統領執務室へのアクセスを制限することは、独立したニュースへの公共アクセスを著しく妨げるだけでなく、明らかに合衆国憲法修正第1条に違反している」
トランプ大統領はまた、1月20日に署名した大統領令で、北アメリカで最も高い山であるデナリ山を、以前の名称であるマッキンリー山と呼ぶよう命じた。
この変更はまだグーグルマップには反映されていないが、APはスタイルブックで同山の旧名称を採用している。








